SSブログ

守り本尊 [日本(人)]

 日本人はみな職業によって様々の守護神や守り本尊をもっている。たとえば船乗は船魂(ふなだま)神社を祀(まつ)り、大工左官は聖徳太子を崇(あが)め、魚屋は恵比須(えびす)を、裁縫師は伎芸天を(ぎげいてん)を、三味線や琴の師匠は吉祥天(きっしょうてん)を祭ると云ったように、それぞれの職域を神聖なものとして、自分の芸や仕事を磨いてきた。これは世界に例のない床しい習慣だと思う。
芸の危うさを本能的に知っている。職人気質(かたぎ)の然(しか)らしむるところだ。

大和古寺風物誌
亀井 勝一郎 (著)
新潮社; 改版 (1953/4/7)
P111

大和古寺風物誌 (新潮文庫)

大和古寺風物誌 (新潮文庫)

  • 作者: 勝一郎, 亀井
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2022/04/28
  • メディア: 文庫


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント