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ユネスコ [雑学]

一九四五年のサンフランシスコ会議では、前に述べたように、文化問題の解決も国際連合の目的として取り上げられ、国際連合を背景とする文化的国際協力の機関の設立が必要とされうにいたった。
このような事情の下に、同じ年の十一月にロンドンで開かれた会議により、四十四箇国の参加を得て、「ユネスコ」が成立した。
ユネスコは教育・科学および文化を通じて国際平和に貢献することを目的とする国際協力の組織である。ユネスコの本部は、フランスが過去数世紀にわたって、分化の発達貢献した歴史にかんがみ、芸術のかおり高いパリに置かれることとなった。
~中略~ ユネスコが、どういう理想をかかげ、どういう目的のために努力しようとしているかは、「ユネスコ憲章」の前文を読めばよくわかる。そこには次の通り書いてある。
「この憲章の当事国の政府は、その国民に代わって、次のように宣言する。
 戦争は、人間の心の中で始まるものである。だから、平和の防壁は人間の心の中に築かなければならない。お互の慣習や生活を知らないことは、人類の歴史を通じて、世界の諸国民の間の猜疑(さいぎ)と不信との共通の原因となった。諸国民の間の慣習や生活の相違は、このような猜疑と不信とを通じて、あまりにもしばしば戦争を勃発(ぼっぱつ)させた。
 文化をどこまでもひろめ、正義と自由と平和とに向かって人類を教育することは、人間の尊厳性を保つために欠くことのできない意味を持つ。それは、すべての国々の国民が、互に助け合い、関心を持ちあう精神をもって、ともどもにふみ行わなければならない神聖な義務である。
~中略~
 その結果として、これらの諸政府は、国際連合がそのために設立され、国際連合憲章がそれを宣言しているところの、国際平和および人類共通の福祉というもくてきを、世界諸国民の教育的・科学的および文化的関係を通じて促進するために、ここに国際連合教育科学文化機関を設立する」

民主主義
文部省 (著)
KADOKAWA (2018/10/24)
P411

 

 

DSC_6228 (Small).JPG金峯山寺


タグ:文部省
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