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マッサージ鎮痛法 [医学]

 だれでも、痛い部位をそっとなでたり、ひっぱったり、圧迫したりする(下行性抑制性制御機構の賦活)。
この行動は本能的なものであり、古くから人種・文明の差を問わず広く行われてきた。
 このマッサージは、名人と畏敬されている人にやってもらうか、まったくの素人にやってもらううか、愛をこめてやってもらうか、により、ゲート・コントロール説の認識制御機構は影響を受け、その効果も異なる。
 さて、古代から人類の知恵と経験によって伝承されてきた刺激鎮静法は、確かに素朴で野蛮な方法ではあるが、現代の痛みの最新の知識、すなわち、「脳から末梢に対する下行性抑制性制御機構の賦活」という痛みの抑制機構を見事に実践していたことは、まさに感動的な歴史的事実である。
 この刺激鎮痛法は、超音波、ジアテルミーによる局所加温療法、クライオトロンによる局所冷却法、レーザー刺激法、経皮的電気刺激法、脊髄電気刺激法、脳深部電気刺激法などへと発展して現在に受け継がれてきている。

痛みとはなにか―人間性とのかかわりを探る
柳田 尚 (著)
講談社 (1988/09)
P179

 

P1000203.JPG宮島


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