医療は、自分との対決である [医療]
一人の内科医としては恩師(住人注;信州大学医学部での筆者の恩師、戸塚忠政先生)の、最終講義の言葉を診療の基本としております。
「症候は、天与の黙示として大切に取り扱い、その意味づけに心をくだくべきだ。安易に、対症療法を行うべきではない。医療は、自分との対決である」という言葉です。
患者さんはつねに何かを訴えておられる、全人的に細かいところまで観察し、看とらなくては、その病気の本源はわからない、患者さんの体全体を拝見すれば、どこかに無言で訴えているものがあるはずだ、それを医者は見逃さないようにしなければならない、ということです。
患者本位の病院改革
新村 明(著),藤田 真一(著)
朝日新聞社 (1990/06)
P53
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