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八紘一宇 [言葉]

  日中戦争の頃から八紘一宇という言葉はよく用いられましたからウェッブ裁判長は当初、これが世界征服へ向けた合言葉と信じていたようです。
しかしこの意味は、世界は兄弟たちの住む一つの家のようなものであるという、神武天皇建国以来の、日本書紀にも出てくる日本人の道徳であり平和思想です。
日中戦争の頃からしきりに使われたこの言葉の具体的内容は、一九四〇年(昭和十五年)の「基本国策要綱」にあるように、世界平和の確立を目指し、まずは日満支を核とした大東亜共栄圏を建設しようというものでした。 ~中略~
 しかしこれは利己的なものではなく、白人の牙から同胞アジア諸国を守るという、幕末からのアジア主義であり、日本人の気概のほとばしりでもありました。
実際、日本以外にそんな気概のある国は皆無だったのです。
「八紘一宇」と「大東亜共栄圏」は独りよがりな気負いでしたが、世界征服を睨んだものでは決してありません。

日本人の誇り
藤原 正彦 (著)
文藝春秋 (2011/4/19)
P124

TS3E0684 (Small).JPG呉市 下浦刈


タグ:藤原 正彦
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