春日様式 [雑学]
大原野神社は、都が奈良から長岡京に遷るとき、ともに新都に移らねばならない藤原氏が自分の一族の氏神として新都の西北角にあたるこの山ふところに地を相し、春日様式でもって建てた。
社殿は小ぶりで、美しく朱装されている。境内の林と言い、池と言い、すべてが「古今」「新古今」の美学で造型化されていていかにも王朝風であり、考えてみると奈良の春日大社といい、河内枚岡(ひらおか)の元春日と言い、藤原氏の神社というのは総じて華やかなところに共通性があるようにおもえる。
街道をゆく (4)
司馬 遼太郎(著)
朝日新聞社 (1978/11)
P130
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