術中迅速病理診断 [医学]
がんは周囲へと浸潤している可能性があるので、手術をするときに、取り切れているかどうかをきちんと調べる必要があります。そのために、手術中に標本を作って、病理医がその診断をします。
手術中の患者さんを待たせるのですから、素早くおこなう必要があって、このことを術中迅速病理診断と言います。
ふつう、顕微鏡で見る標本を作る時はパラフィンに埋め込むのですが、それでは時間がかかりすぎます。なので、液体窒素で凍結して切片を作製します。パラフィン標本よりも診断が難しいのですが、病理医の腕の見せ所です。ある意味では、病理医にとって最も重要な仕事かもしれません。
こわいもの知らずの病理学講義
仲野徹 (著)
晶文社 (2017/9/19)
P204
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