徳教 [教育]
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根本真実の教化は、徳教(とつきよう)なり。くちにてはおしえずして、我身をたててみちをおこないて、人のおのずから変化するを徳教という。たとえば水の物をうるおし、火のものをかわかすがごとし(上巻之本)
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徳教は、道徳と本質的にまったく異なる。なぜなら、幼少期のときは親や祖父母が、また学校へ通っているときは教師が、口では教えずに、わが身を正し、おこないを慎んで、子どもがその親や教師のすがたを見て、識らず知らずのうちに善の道へと変化するのが、徳教である。~中略~
俗に「子は親の背中を見て育つ」というが、まさしくこれが「徳教」である。
中江藤樹 人生百訓
中江 彰 (著)
致知出版社 (2007/6/1)
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