プロバイオティクスの根拠はあいまい [社会]
一般的に腸内の悪玉菌が増えるとバランスが悪くなり身体によくない、ビフィズス菌のような善玉菌が増えると身体によいといったことが言われます。
ところが、悪玉菌や善玉菌とは実際にはなにとなにで、それがどのような状態であればバランスが悪いと言えるのか、その結果として具体的にどのような症状が出たり病気になったりするリスクがどのくらい変わるのかといったことは、じつはあまり明確にはされていません。
プロバイオティクスは概念としては確立しているのですが、まだ実際に効果を目的にして使えるだけの根拠はないと言えるでしょう。EFSAはその点を問題にしたのです。
これらの評価を受けて、フランスの大手乳業メーカーダノンがヨーグルトActivia(日本ではBio)のお腹の調子を整えるという健康強調表示申請などを取り下げています。
畝山 智香子 (著)
ほんとうの「食の安全」を考える―ゼロリスクという幻想
化学同人 (2009/11/30)
P166
ほんとうの「食の安全」を考える―ゼロリスクという幻想(DOJIN選書28)
- 作者: 畝山 智香子
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2009/11/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
タグ:食
コメント 0