三つ子の魂百まで [教育]
アドラー心理学では、行動は信念から出てくる、と考えますから、自立し、社会と調和して暮らせるという適切な行動ができるためには、それを支える適切な信念が育っていなければならないのです。
ここでいう信念は、自己や世界についての意味づけの総体であり、「ライフスタイル」と呼ばれています。
アドラーは四、五歳といっていますが(「子どもの教育」一二五頁、「個人心理学講義」三二頁など、)、現代アドラー心理学では十歳前後である、といわれています。
子どもはライフスタイルを個々の体験の中形成するわけですから、親や教師は、子どもと接する際絶えず自分の行っていることが、子どもの適切な信念を形成する援助となっているかを点検していかなければなりません。
~中略~
ときに自分のライフスタイルが不便であるということに思い当たるような経験をしたとしても、一度身につけたライフスタイルを容易に変えることはありません。
不便でも慣れ親しんだライフスタイルで生きるほうが、次に何が起こるかという予想もできますから、実際には変えようとはしません。
アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために
岸見 一郎 (著)
KKベストセラーズ (1999/09)
P40
アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)
- 作者: 岸見 一郎
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 1999/09/15
- メディア: 新書
タグ:アルフレッド・アドラー 岸見 一郎
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