クラススイッチ [雑学]
病原体などの外敵が体に侵入した際、免疫細胞のB細胞はひとまずIgMをつくることが知られている。IgMは、戦いの初期の頃に外敵に対処する抗体である。
しかし免疫はやがて、外敵の種類や侵入部位に応じてIgMを他の抗体に「変身」させる。たとえば消化管や気道に抗体を出動させるのならIgA、感染症を引き起こす病原体ならIgGに変身させる。これがクラススイッチだ。
本庶(住人注;本庶 佑)がつきとめたAIDとは、このクラススイッチの営みのカギを握る酵素だ。AIDは抗体の下半身にあたる定常部と呼ばれる部分の遺伝子の切断することで、抗体を変身させている。
現代免疫物語beyond 免疫が挑むがんと難病
岸本 忠三(著), 中嶋 彰 (著)
講談社 (2016/1/21)
P223
現代免疫物語beyond 免疫が挑むがんと難病 (ブルーバックス)
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/01/21
- メディア: 新書
2020-04-18 07:42
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