SSブログ

こころの病 [医学]

今ではこころの病を治療中の人は300万人を超え、うつ病にかかった人はこの10年で3倍近く増加して70万人と報告されています。
また、統合失調症にかかる割合は人口の1%、つまり100人に1人がかかる病気であることがわかっています。つまり、こころの病は決して特別な病気ではないのです。  

大切な人の「こころの病」に気づく 今すぐできる問診票付
日本精神科看護技術協会 (著), 末安民生 (著)
朝日新聞出版 (2010/11/12)
P4

-db767.jpg善光寺仁王門

精神疾患かんたんマップ DSM-Ⅳ
1 通常、幼児期、小児期、または青年期に初めて診断される障害
  (発達の遅れやかたよりによって生活に支障をきたす)
2 せん妄、認知症、健忘障害、および他の認知障害
  (過度の物忘れや判断力の著しい低下によって、生活に支障をきたす)
3 一般身体疾患による精神疾患 
  (からだの病気が脳に作用して何らかの精神症状が現れる)
4 物質関連障害
  (アルコールや薬物に関連した重大な問題があるにもかかわらず、それを使用し続ける)
5 統合失調症および他の精神病性障害
  (幻聴や妄想、思考の混乱によって、生活に支障をきたす)
6 気分障害
  (気分が極度に落ち込む。あるいは気分の高揚によって周囲を振り回す)
7 不安障害
  (強い不安や恐怖感に襲われて苦しむ)
8 身体表現性障害
  (からだに現れる症状や自分の外見に異常に囚われる)
9 虚偽性障害
  (本当は病気ではないのに、体の病気を装ったり捏造したりする)
10解離性障害
  (つらい体験の記憶を消すことで自分が誰かわからなくなる、あるいは複数の人格を持つ)
11性障害および性同一性障害
  (性嗜好のバランスを欠くことで苦しむ)
12摂食障害
  (食べることに関連したさまざまな苦しみが生じる)
13睡眠障害
  (眠りに関連したさまざまな支障が生じる)
14他のどこにも分類されない衝動制御の障害
  (窃盗や放火などの行為をやめられない)
15適応障害
  (結婚や離婚、災害、離別、大病などのストレス因子に対する心理的反応が現れる)
16パーソナリティ障害
  (考え方や行動の著しいかたよりによって、生活に支障をきたす)

P146
 まず心気症ですが、これは、実際は病気でないのに「自分は重いからだの病気にかかっているのではないか」と思い込み、強い不安に襲われて苦しむこころの病です。
病院を転々と回る、いわゆる「ドクターショッピング」をする人も少なくありません。
~中略~

心身症は、発症や経過にストレスをはじめとする心理社会的な要因が密接に関係している病気を指し、その代表的なものとしてはアトピー性皮膚炎や気管支ぜんそく、十二指腸潰瘍などがあげられます。
内科的な治療を必要とするため、精神科で扱うことはほとんどありません。

自律神経失調症は、いうなれば診断書用の病名です。たとえば、本当はうつ病だったとします。
でも本人が、会社に提出する診断書にうつ病とかかれるのが困る場合、病気が特定されるのを避けるために、医師にお願いしてオブラートに包んだような表現で自律神経失調症と書いてもらっていたわけです。

207ページ (Small).JPG208ページ (Small).JPG209ページ (Small).JPG210ページ (Small).JPG211ページ (Small).JPG212ページ (Small).JPG213ページ (Small).JPG214ページ (Small).JPG215ページ (Small).JPG216ページ (Small).JPG217ページ (Small).JPG218ページ (Small).JPG

219ページ (Small).JPG220ページ (Small).JPG

大切な人の「こころの病」に気づく 今すぐできる問診票付 (朝日新書)

大切な人の「こころの病」に気づく 今すぐできる問診票付 (朝日新書)

  • 作者: 日本精神科看護技術協会
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/11/12
  • メディア: 新書



  仮に精神科医から「うつ病」と診断されたとしても、必要以上に落ち込む必要はない。
軽症うつ病と病気でない憂うつとの境界は連続的なものであり、どこからうつ病と判断するかは、本人の認識の強さや精神科医の受け取り方によって大きく左右される。
さらにうつ病と診断されたとしても、その程度や経過は様々であり、二~三ヶ月で自然に治って一生再発しないようなうつ病も多いのである。

 そもそもDSM-Ⅳのような操作的診断基準は、あらゆる精神的不調に何らかの病名がつけられるように作成された、非常に間口の広い診断基準である。
DSM-Ⅳで一般の米国人を診断すると、二人に一人は何らかの精神科病名がつけられるほどである。

冨高 辰一郎 (著)
なぜうつ病の人が増えたのか
幻冬舎ルネッサンス (2009/7/10)
P145

なぜうつ病の人が増えたのか

なぜうつ病の人が増えたのか

  • 作者: 冨高 辰一郎
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎ルネッサンス
  • 発売日: 2009/07/10
  • メディア: 単行本



 精神を病むということを、介護や援助にたずさわる我々はどのようにとらえればよいのだろうか。おそらく立場によってさまざまな考え方や言い方が出てこようが、わたしとしてはそのあたりをかなり単純明快に把握している。
物事の優先順位が、常識や良識から逸脱するとき。
 これが、精神を病むことの意味だと思っている。キーワードは「優先順位」である。

はじめての精神科―援助者必携
春日 武彦 (著)
医学書院; 第2版 (2011/12)
P042

はじめての精神科―援助者必携

はじめての精神科―援助者必携

  • 作者: 春日 武彦
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2011/12/01
  • メディア: 単行本






nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント