ニヒリズム [言葉]
ニヒリズムという用語は日本語では虚無主義と訳されていることが多い。ニヒルはラテン語で無という意味であり、絶対価値や真理などないという立場がニヒリズムだ。
~中略~
現代人の絶対価値は金銭と利潤である。人間はどこかに絶対価値を見出していないと不安で耐えられないのだ。
十九世紀までの西欧での絶対価値と真理はキリスト教道徳だった。しかしニーチェは、キリスト教道徳はありもしない価値観を信じ込ませる宗教だ解釈したのだ。その道徳は本物ではない。生きている人間のためではないと考えた。
では、近代の金銭や利潤は現代の新しい絶対価値だろうか。ニーチェは、これを神の代替物としての価値だとした。
つまり、ニヒリズムから逃げるための新しいニヒリズムだと批判したのである。
超訳 ニーチェの言葉
白取 春彦 (翻訳)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/1/12)
はじめに
菅生の滝
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