土芥寇讎(どかい こうしゅう) [言葉]
「土芥寇讎」とは聞きなれない言葉だが、「孟子」にその出典がある。
「君の臣をみること、土芥のごとければ、すなわち、臣の君をみること寇讎のごとし」
という一文、江戸時代には「四書五経」をそらんじているのが、教養人の規準になったから、「孟子」のなかの「土芥寇讎」という言葉は江戸の士人にとっては、ごくありふれた言葉であった。
「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を親の仇のようにみる」
そういう意味である。
この土芥寇讎記には、水戸黄門も出てくれば、浅野内匠頭(たくみのかみ)も出てくる。
殿様の通信簿
磯田 道史 (著)
朝日新聞社 (2006/06)
P6
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