「投機」と「投資」 [言葉]
「投機」とは要するに、利殖のみを目的に、一攫千金を狙って行う儲け事だ。得する人間が一人いれば、損する人間がその何倍もいる。
つまりは大勢の損が、少数の得に移転するだけの、ゼロサムゲームである。本質的にはパチンコや競馬、競輪と変わることがないギャンブルだ。
それに対して「投資」は、畑に種を蒔いて芽が出て、やがては収穫をもたらしてくれるように、ゼロからプラスを生み出す行為である。投資がうまくいった場合、誰かが損をするということもなく、関係したみなにとってプラスとなる点が、投機とは本質的に異なる。また投機が非常に短期的なリターンを求めるのに対して、投資は本質的に長期的なリターンを求めるところも大きな違いだ。
僕は君たちに武器を配りたい
瀧本 哲史 (著)
講談社 (2011/9/22)
P210
タグ:瀧本 哲史
2023-06-13 07:25
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