釣り師のサガ [雑学]
日本の正しい道楽旦那とは、時間と多少のお金をかけて、ある高みの道楽の世界に到達した人のことです。~中略~
振り返ると、初心者のときはどんな魚でも釣れればうれしいものです。こんな世界があったのかと感激するばかりです。そしてせっかく釣った大切な魚ですから、美味しく食べたいと思います。
こうして釣魚料理にはまっていくのです、
釣りは奥深い世界で、こんな段階では終わりません。つぎの欲望が目覚めてきます。「もっとおいしい魚を釣りたい、もっと高級魚を釣ってみたい」と熱望するのです。
~中略~
そうこうしているうちに、釣り師のサガでつぎの欲望がめばえてまいります。
つまり「デッカイ魚を釣りたい」という欲望です。デッカイ魚はその魚がいる場所に行かないと釣れません。これは沖釣りの真理です。
樋口正博
つり道楽
嵐山 光三郎 (著)
光文社 (2013/4/11)
P255
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