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商人の道 [経営]

P149
武士たる者は主君のために命を惜しんでは士(さむらい)とはいわれまい。商人も、そのことが分かれば、自分の道はおのずと明らかになる。
自分を養ってくれる顧客(商売相手)を粗末にすることなく、心を尽せば、十中八、九は先方の心に訴えるはずだ。先方の気持ちに添うような形で商売に精魂込めて日々努めるなら、世渡りをする上で何も案じることなどない。

P152
 今の時代にも不忠義の士はいる。商人にも「二重の利」を貪(むさぼ)り、訳ありの金を受け取っている者もいるが、そういうことは先祖に対する不孝であり不忠義であると認識し、身分は士でなくても、心は士に劣らないようにしようと思わないといけない。
商人の道も士農工の道と異なりはしない。孟子もいっているではないか。「道は一つだけだ」と。士農工商は、いずれも「天の一物」(天がつくった物)である。天の道に二つの道があろうはずがない。  ※道は一つ 「孟子」(滕文公(とうぶんこう)上篇)に「世子(滕文公)よ、吾が言を疑ふのか。夫れ道は一つのみ」とある。

石田梅岩『都鄙問答』 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ14)
石田梅岩 (著), 城島明彦 (翻訳)
致知出版社 (2016/9/29)

 

DSC_6320 (Small).JPG天河大弁財天社(てんかわだいべんざいてんしゃ、天河神社)


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