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生かされているという心 [宗教]

 

 生かされていることに気づくことです。自然の本当の姿を人間は知らなければなりません。

~中略~
科学を信じる、正しいと言うけれど、人間の幸せを考えて発達した科学が、いま大気汚染や、大変な地球破壊まで引き起こしているでしょう。
どこか間違っているんです。科学が正しかったら、いまはみんな幸せになっているはずなのに、現実はだんだんと生活しにくい世の中になってきているでしょう。
これは本当のことをみんな忘れてしまったからですね。

~中略~
人間の心が変れば、自然も宇宙もすべて変るということもあるんです。

葉室 頼昭 (著)
「神道」のこころ
春秋社 (1997/10/15)
P212

〈神道〉のこころ(旧版)

〈神道〉のこころ(旧版)

  • 作者: 葉室 頼昭
  • 出版社/メーカー: 春秋社
  • 発売日: 1997/10/15
  • メディア: 単行本

 

日本人は、自然に恵まれているから、自分で何かする、周りを変えていくというのではなくて、自然に生かされているということをこの何万年かをかけて感じ、そういう生かされているということに感謝してきた民族なんですね。
私はこの、生かされているという心が、神道として結実したんだと思っていますが、これは他の宗教ととは全然成り立ちが違う。そして、これが日本人の世界唯一なる特徴であり、その特長によって、真実の生活をしているのが本来の日本人であるはずです。

葉室 頼昭 (著)
神道 見えないものの力
春秋社 (1999/11)
P191

P199
「日本人の命の基本というのは、すべて神と祖先を祀って、それによって生かされているという感謝の生活である。これが日本人の命の基本である。まずこれを子供に伝えてください。」

P211
これも戦後の弊害で、ひとつに人間は自分で生きているという考えになってしまってから、こういう自殺者というのも増えているんですね。
生かされているということを忘れてしまったんでしょう。
才能に恵まれた人が自殺する例が非常に多い。

それは、人からほめられるという経験はしているんだけれども、自分が他人を認める、他人をほめるということを忘れてしまったんですね。人からされることばっかりに慣れてしまうと、最後に行き詰ってしまうんですね。
 人間はそういのではなくて、神を認め、神をほめたたえるというのが、日本人の本来の命なんですね。

P212
一生懸命に働くというのは、外国では労働だけれども、日本語は「はた」を「らく」にする。周りを楽しませる。というのが働くということです。
これはすごいことだと思うんです。自分のために働くから、行き詰ってしまうんです。そうではなくて、人を喜ばせるためだったら、行き詰まりというのはない。
それだけの人を喜ばせたら終りというのではなくて、対象は無限でしょう。そうすると、自殺なんかしていられなくなるわけです。

神道 見えないものの力(旧版)

神道 見えないものの力(旧版)

  • 作者: 葉室 頼昭
  • 出版社/メーカー: 春秋社
  • 発売日: 1999/11/25
  • メディア: 単行本

でも、手のひらの部分、根っこの見えない部分では平等で、全部つながっているんです。
なにが平等かというと、誰一人命をつくり出すことはできず、命をもらって生かされている存在であるということ。
完全な人はいなくて、限界があって、だからいつか必ず死ぬということ。
そして、そういう存在でありながら命を与えられ、大宇宙の大きな慈しみに満たされて生かされている大切な存在だということ。
その三つにおいて平等だと思うんです。
鈴木秀子

玄侑 宗久 (著)
多生の縁―玄侑宗久対談集
文藝春秋 (2007/1/10)
P74

 

多生の縁 (文春文庫)多生の縁 (文春文庫)

  • 作者: 玄侑 宗久
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/01/10
  • メディア: 文庫

 

 

 (住人注;東日本大震災のゆれが来た時)とっさに頭をよぎったのは、怒った自然の前で、自分がこんなに小さく無力な存在なのかということだ。
すぐに思ったのは、「環境保護」という言葉が、いかに人間中心の観念か、だった。環境を人間が保護するのではなく、自然環境が人間の生存を保護してくれてきたということだ。
「地球にやさしく」というスローガンは無意識の人間のおごりであって、人間に対して、生殺予奪の力をもつ「地球がやさしく」してくれる時に、人間は生きていられるのだという直観である。
人間のおごり
  坂本義和 (東京大学名誉教授)

世界 2011年 05月号

岩波書店; 月刊版 (2011/4/8)
P46

 

世界 2011年 05月号 [雑誌]世界 2011年 05月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2011/04/08
  • メディア: 雑誌



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