養生の道 [養生]
養生に道は多言を必要としない。
実行すべきは、大食せず、体に悪いものを食べず、色欲を抑え、悩み事をなくすことである。
心を平静にし、言葉を少なくし、まわりの環境に合わせた生活をし、適度な運動を行い、食後にすぐ寝ないように心がけることが大切である。
養生訓 現代文
貝原 益軒 (著) , 森下 雅之 (翻訳)
原書房 (2002/05)
P39
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寿命を延ばす最良の方法は食を抑えることだと言われています。
たとえば、食事量を三〇%減らすだけでも、平均寿命はかなり延びます。これはヒトだけでなく、生物全般に言えることのようです。
~中略~
ただ、試してみるとわかりますが、実際に三〇%も食事量を減らすのは、かなりつらい修行です。
~中略~
つまり、肥満は死を早める要因となります。美食生活は、いわば、”緩慢たる自殺”です。
脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!?
池谷 裕二 (著)
祥伝社 (2006/09)
P307
P107
養生とは、
「生を養うこと」―。
中国では、古来、人間には先天の気と、後天の気があるという考え方があるという。
先天の気というのは、その人間がもって生まれた命の源のようなもので、後天の気というのは、人間として、この世に生を受け、成長していく過程で、食物、環境、運動などによって、養われていくエネルギーをさすようです。
その二つの力によって、人は生きていて、そのエネルギーがなくなるときが、死ぬときだというのです。
ですから、元気で丈夫な日々をかさねるには、「生を養う」養生が欠かせません。
生きているうえで起こるさまざまな出来事で、消耗していく気を補っていく必要があるとというのです。 ~中略~
私は、この養生の基本は、呼吸法と食べることになると思っています。
P136
「腹八分」とは、よく耳にする言葉ですが、それだけでは十分ではありません。
~中略~
伸び盛りの十代までは、腹十分。つまり食べたいだけ食べて、しっかり育つ。
二十代にはいれば、腹九分でいい。
三十代は、腹八分。ここが基準です。
四十代になると、少しひかえて腹七分。
五十代では、腹六分。以下、十歳ふえるごとに一分ずつ減らしていく。
六十歳を越えたなら、腹五分。
七十代に達したときには、腹四分が適当でしょう。
八十代では腹三分。現在の私は、ほぼ一日あたり一食半。やや多めかもしれません。
九十代で腹2分。
百歳で腹一分というのは、いささか酷でしょうか。百歳を越えたらカスミを食べて生きていただく。
まあ、冗談半分のおおざっぱな提言ですが、それくらいでちょうどいいような気がします。
百歳人生を生きるヒント
五木 寛之 (著)
日本経済新聞出版社 (2017/12/21)
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