孝悌の道ををしゆべし [教育]
いとけなき時より、孝弟の道を、もつぱらにをしゆべし。
孝弟を行ふには、愛敬の心法をしるべし。愛とは、人をいつくしみ、いとをしみて、おろそかならざる也。
敬とは、人をうやまひて、あなどらざる也。父母をいつくしみ、いとをしみて、おろそかならざる也。
~中略~
およそ愛敬二(つ)の心は、人倫に対する道なり。
人にまじはるに、わが心と顔色をやはらげ、人をあなどらざるは、是善を行ふはじめなり。わが気にまかせて、位におごり、才にほこり、人をあなどり、無礼をなすべからず。
和俗童子訓 巻之二
総論 下
養生訓・和俗童子訓
貝原 益軒 (著), 石川 謙 (編さん)
岩波書店 (1961/1/5)
P225
タグ:貝原 益軒
コメント 0