ゲノムは究極の個人情報 [雑学]
ゲノムというのはある意味、究極の個人情報です。
一般的に個人情報というのは、本人の判断で取り扱いを決めることができると考えられています。自分の誕生日や学歴をネットで公開したいと思えば、してもよいわけです。
しかし、ここにゲノムや遺伝子特有の問題が発生します。ゲノム情報というのは自分のものではありますが、自分だけのものでもないのです。自分の親きょうだい、子どもなどは、自分とゲノムの一部を共有しているからです。
~中略~
自分のゲノム情報を公開すれば、それは自分の親きょうだい・子どもについての情報も公開したことになってしまいます。
つまり、ゲノム情報というのは個人情報であると同時に個人だけの情報というわけでもないのです。
「こころ」は遺伝子でどこまで決まるのか―パーソナルゲノム時代の脳科学
宮川 剛 (著)
NHK出版 (2011/2/8)
P220
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