日曜日という制度 [雑学]
当然のことながら、昔は日曜日という制度(?)すらなかった。日曜日だからって坂本龍馬が釣りに出掛けたなんて話を聞いたこともない。
つまり近代になってから、と自然に思い当たる。で、早速ながら、明治元年の話ということになる。それまでの当番順にとっていた休暇を、この年の九月十八日、明治新政府は布告をだして、一・六の日をもって一斉休日にすることにした。これがはじまりである。
しかし、陰暦ではうまくいかない。そこで明治五年のグレゴリオ暦(新暦)の採用と同時に、政府は「日曜は休日とすべし。土曜は正午以後は休暇たるべし」と改めて決めた。これが明治九年(一八七六)三月十二日。実施は四月一日から。
ただし、明治の人びとは言ったという、「なぜ、休まなくてはあかんのかねぇ」と。勤勉なるかな。
この国のことば
半藤 一利 (著)
平凡社 (2002/04)
P251
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