「どうにでもなれ」効果 [言葉]
ダイエットをしているとき、どんなことが起るだろう?初めのうちは、ダイエットの厳しいルールを必死に守ろうとする。~中略~
そんなとき、だれかがあなたの前にケーキを一切れ置いた。誘惑に負けて一口食べたとたん、あなたの見方はがらりと変わるのだ。あなたは自分にこう言い聞かせる。
「どうにでもなれ、ダイエットの誓いを破ってしまったんだから、一切れまるごと食べてしまえ!それに一週間焦がれ続けた、あの絶妙な焼き加減の垂涎もののチーズバーガーに、つけ合わせをたっぷり添えたものもな。
明日、いや月曜になったら心機一転、また頑張ればいいさ。
ずる―嘘とごまかしの行動経済学
ダン アリエリー (著), Dan Ariely (著), 櫻井 祐子 (翻訳)
早川書房 (2012/12/7)
P142
P146
「どうにでもなれ」効果という観点から見ると、人はごまかしにかけては、ダイエットととても似た方法で行動することがわかった。
いったん自分の規範を破る(ダイエットでずるをしたり、金銭的報酬を得るためにごまかしをする)ようになると、自分の行動を抑えようという努力をずっと放棄しやすくなる。そしてそれ以降、さらに不品行なことをする誘惑に、とても屈しやすくなるのだ。
P151
偽装品の代償を払うのは、高級ブランド企業だけではない。人は自己シグナリングと「どうにでもなれ」効果のせいで、たった一つの不正行為をきっかけに、それ以降の行動が一変することがあるのだ。
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