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無策でも潔白な政治家がいい? [社会]


「明治汚職史」をみていけば、(住人注;汚職は)ゼロであったとは思えない。だが、明治政府の一貫した民間払下げ政策は、その裏に常に「黒い霧」があったとて、政策としては過っていない。
あくまでも国有・国営で、すべてが「国鉄化」していたら、国民のうける被害は汚職事件の比ではあるまい。
現に国鉄の負債は、全国民一世帯あたり五十八万円になるという。国鉄が黒字のときに払下げておけば、その裏に汚職があってもこれだけの被害にはなるまい。もちろん汚職は汚職として法の裁断にまかせるべきことだが、そのことと「政策の当否」は別問題として考えるべきであろう。

「御時世」の研究
山本 七平 (著)
文藝春秋 (1986/05)
P16








DSC_2509 (Small).JPG出雲大社


タグ:山本 七平
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