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山是山、水是水 [ものの見方、考え方]


「山是山、水是水(やまはこれやま、みずはこれみず)という禅語をご存じでしょうか。
 山は山として、水は水として、おのおのその本文をまっとうしているという意味です。
 山が水に対して「山になれ」と言うこともなければ、その逆もありません。自然の中では、両者がそれぞれあるがままの姿で存在し調和しています。
 人間の社会も同じです。

怒らない 禅の作法
枡野 俊明 (著)
河出書房新社 (2016/4/6)
P39






DSC_2642 (Small).JPG一畑寺(一畑薬師)

P102
 そもそも人は、持っている「脳」が違います。だから、考え方が異なるのは当然のことです。人は「相手は自分と同じ考えのはず(同じ考えを持てるはず)」と、心のどこかで思っているものですが、この期待・思い込みは
「妄想」でしかありません。
 そのうえ「自分は正しい」という思いには”慢”(自分を認めさせようという欲)も、つねに働いています。だから異なる意見をぶつけられると、自分自身が否定された気がして、怒りで反応してしまいます。(だから自信がない人ほど怒りやすいのです)。
 こうした精神状態は、妄想と慢という「非合理な発想」に囚われた状態です。リセットして、「正しい理解」に立ってみましょう。それは、「相手の反応と、自分の反応とは、まったく別物なのだ」という理解です。
 相手と自分の反応を分けて考える。相手の反応は相手にゆだねる―これが、人間関係で悩まないための基本です。

P197
 ブッダが教える"慈しみ"という大前提から始めるなら、「誰かの役に立とう」と考えることが基本になります。貢献すること。よきはたらきを果たすこと。
”慈しみ”という言葉が大きすぎるとしても、「貢献することが基本」という考え方は、多くの人が納得できるのではないでしょうか。
 貢献という動機に立てば、「では、この場所で自分にできる役割は何だろう?」と最初に考えることになります。

P198
 もし、かつて自分が目指した成功や勝利を手にしている人を見かけたら、「よく頑張ったんだな」と認めてあげましょう。
”悲の心”に立って、その人がどれだけ努力してきたかを感じとるのです。そのとき「敬意」が生まれます。
もし、相手に嫉妬めいた感情や、負い目を感じたら、考え方をこう切り換えてください。
「わたしには、違う役割があるのだな」

P200

 人生は、根本的に、人によって違うのです。ならば、比較することは不可能です。
 そうした、人によって異なる人生について、勝ち組だとか負け組だとか、優れているとか劣っているとか、相手は「持っている」のに、自分は「何かが欠けている」と考えているのは、まさに間違った「執着」「妄想」ゆえです。

「いったん目を閉じて」リセットするほうが、正解です。

反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
草薙龍瞬 (著)
KADOKAWA/中経出版 (2015/7/31)




 人は人、自分は自分。自分は自分なりに、せいいっぱいがんばって今日まで生きてきたはずである。そんな自分を自分なりに受け入れ、認めていれば、友の成功や幸せは大いに喜び、自分はみじめだなどと落ち込むことはなくなるはずだ。

精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術
保坂 隆 (著)
大和書房 (2011/6/10)
P112





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