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歩歩是道場 [言葉]

心と体はつながっていますから、体を動かさない分だけ心も淀(よど)んでしまい、不満や迷いがふっ切れず、煮詰まってしまう人も増えているのではないでしょうか。
 雲水の修業を徹底的に体を使います。掃除や畑仕事、あるいは、炊事洗濯、備品管理など、寺の運営に関する一切の仕事を「作務」と呼び、修行の一環と捉えて全員で真剣に取り組みます。座禅や読経とは違う雑事だからといっておろそかにするっことは決してありません。
そうやって体を動かすことで煩悩を払い、一心不乱に作務に取り組む雲水たちの姿は、実に清々しいものです。
 体を使うために、わざわざジムへ行く必要はありません。

怒らない 禅の作法
枡野 俊明 (著)
河出書房新社 (2016/4/6)
P70


DSC_2670 (Small).JPG荒神谷遺跡

P86
 やるべきことが決まっていて、それに集中している時、一日はまたたく間に過ぎてしまいます。夕方「あ、もうこんな時間か」と気づいた時は、心地よい充実感に満たされ、集中度に比例して満足できる成果が上がっているものです。
 禅の修行を修める雲水の一日は、まさにそんな毎日です。
「歩歩是道場(ほほこれどうじょう)」という言葉があるように、禅では一日のすべてが修業の場。朝四時の起床後すぐに、座禅と読経。その後、掃除をして朝食・・・・・という具合に、夜九時の就寝まで、スケジュールがみっちり決まっています。~中略~
 それが肉体と精神の鍛練となり、修行が完成していくのです。禅の修業とは、座ることだけではなく、黙々と体を動かし、目の前のことにひたすら無心に取り組むこと。つまり「行いを修めること」なのです。



タグ:枡野 俊明
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