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加工肉は発がん性がある [養生]

 食べ物の発がん性については、何十年もかけて私たち消費者による壮大な人体実験が行われているようなものです。
 その壮大な人体実験によって、ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉には発がん性があることがWHO(世界保健機関)の発表で明らかになっています。
しかし、販売に規制がかかったりすることはなく、あくまで消費者の自己判断にまかされています。

医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68
牧田 善二 (著)
ダイヤモンド社 (2017/9/22)
P84

DSC_5507 (Small).JPG羅漢寺 (中津市) 

加工肉も気になります。ただ、発がんに関係あるというのは、疫学調査によるものであって、加工肉に含まれる何が発がんに影響を及ぼしているのかわかっていません。それに、欧米での研究成果だけで、加工肉以外の食生活や遺伝素因が考慮されている訳でもありません。
なので、国立がん研究センターは「平均的な摂取の範囲内であれば、食肉や加工肉がリスクに与える影響は、無いか、あっても少ない」というスタンスをとっています。
 世界保健機関(WHO)も、IARCの報告について、「がんのリスクを減らすために加工肉の摂取を適量にすることを推奨したものであり、加工肉を一切食べないよう求めるものではない」とアナウンスしています。そらそうですわなぁ。不可能とはいいませんが、加工肉を一切食べない生活というのはちょっと考えにくいですからねぇ。
まぁ、ハムやソーセージばっかり食べるとか、極端なことせんかぎりは大丈夫そうです。というか、そう思うしかありません。
 加工肉に限らず、食生活がかんと関係あるのは間違いありません。以前は日本人に比較的少なかった大腸がんや乳がんが増えてきたのは、食事の欧米化の影響が大きいとされています。
また、欧米の研究では、食生活の改善により、がんの30%は予防できるという論文が出されているほどです。しかし、あくまでも疫学からの推計であって、何を食べたらダメで、何を食べたら良い、というようなことがわかっている訳ではありません。
 一方で、がんにならない食事とか、がんが治る食事とかいった類いの本が結構出されています。残念ながら、科学的根拠はほとんどないと考えたほうがええでしょう。
食事が発がんに影響を与えているのは間違いないとはいえ、確実に予防できたり、ましてや、がんを治癒できたりする食べ物はあらへんのです。絶対に騙されたたらあきませんで。
 がんを予防するという謳い文句のサプリメントもたくさんあります。確かに、動物実験で発がんを抑制する効果が認められたものはけっこう知られています。ただし、ヒトで確実に効果があるという科学的裏付けのあるものは、残念ながらありません。あったら、バカ売れすれうでしょうけど。

(あまり)病気をしない暮らし
仲野徹 (著)
晶文社 (2018/12/6)
P176


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