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正直に行動し、他人を信頼すること [経営]

 世間の人は賢いように見えて、実際には「実の道」(物事の本質)まで学んではいないから、自分が犯している過ちが増えているのがわからない。
そのあたりのことをよく考えてみれば、何事も嘘があって失敗するということに気づくはずだ。たとえば、煙草入れ一個、あるいは煙管(きせる)一本買うにしても、それが良品か粗悪品か見て簡単に判別できるのに、あれやこれやと言い募(つの)るのは問題のある商人だ。それに対し、ありのままにいうのは良い商人である。
相手の誠実さ、不誠実さがわかるように、相手もまた、こちらの誠実、不誠実がわかっていることに気づかない。
「大学」(伝六章)に「他人が自分を見る視線は、体の奥にある肺や肝臓を見通すくらい鋭い」(人の己(おのれ)を視ること、其の肺肝を見るが如し)とある。
この道理がわかるようになると、言葉をありのままに話すので「正直者だ」と思われ、どんなことも任されるようになり、苦労することなく人の倍も売ることが可能になる。
商人は、人から正直だと思われ、互いに「善い人」と感じて心を許し合える間柄にまで発展するのが望ましい。

石田梅岩『都鄙問答』 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ14)
石田梅岩 (著), 城島明彦 (翻訳)
致知出版社 (2016/9/29)
P133

天河大弁財天社(てんかわだいべんざいてんしゃ、天河神社)

 

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