イラっとしたら [処世]
P33
そもそも私たちが苛だつのは、望みが叶わないからです。
しかし、その結果イライラしつづけても、望みを叶えるのにはまったく役にたちません。
P13
忍耐を養うためには、わざわざ傷つけてくれる人が必要です。
~中略~
基本的に忍耐は、私たちが落胆するのを防ぎます。
ダライ・ラマ14世テンジンギャツォ (著), Tenzin Gyatso H.H.the Dalai Lama (原著), 谷口 富士夫 (翻訳)
ダライ・ラマ 365日を生きる智慧
春秋社 (2007/11)
自分をだめだと思ったり人に対して憎しみを覚えたりしたときは、疲れている証拠だ。
そういうときはさっさと自分を休ませなければいけない。
「曙光」
超訳 ニーチェの言葉
白取 春彦 (翻訳)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/1/12)
003
皆さんもイライラしたら、「しょうがない、ゲーセンにでも行くか。今日の授業はサボリだ」とか言って、精神療法をしている。
「ゲームセンターに行くのがよいかもしれない」とアイディアを出して、実行に移した人の部分がみなさんのイライラを治療している。
神田橋條治 医学部講義
神田橋 條治 (著), 黒木 俊秀 (編集), かしま えりこ (編集)
創元社; 初版 (2013/9/3)
P217
P139
イライラしていいことがあるでしょうか。他人のパフォーマンスに腹を立てても、自分自身にとっては決してプラスになりません。むしろ、自分のパフォーマンスを低下させてしまうでしょう。自分がミスする可能性も高まってしまいます。
他人のミスは、自分でコントロールできることではありません。自分が納得できないことをほかの選手がしてしまったとしても、自分ではどうしようもないのです。
ならば、そんなことに無駄なエネルギーを使わないほうがいい。
P143
みなさんも腹が立ったとき、ものに八つ当たりすることがあるかもしれません。でも、それで怒りが鎮まるでしょうか。鎮まったとして、それで得るものが、次につながるものがあるでしょうか。
そうしたときはリアクト、リラックス、リセットの「3R」を意識するのがいいと思います。
これは、私の友人がアメリカのナショナルホッケーチームで子供たちに実践して効果があったプログラムで、イラッとしたときはリアクト(気づき)、次にリラックスして、リセットに向かうというものです。
~中略~
まずは自分がどんなときに腹が立つか、どういう状況のときにイライラすることが多いか、そしてそのときどんな気持ちになったか、どうしたかということを振り返って、書き出し、憶えておきます。自分のパフォーマンスに満足できなかったのか、あるいは他人の発言や行いが気に障ったのか。原因に気づき、確認する。
次に、そんなときはどうやってリラックスするか、あらかじめ行動を決めておいてください。腹が立ったり、イライラしたりする事態に直面したら、その行動をとるのです。~中略~
そしてリラックスできたと感じたら、リセットする。前のことは忘れて、次に備えるわけです。「よし、行くぞ!」といった前向きの言葉を自分にかけるセルフトークが一般的です。
ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」
荒木 香織 (著)
講談社 (2016/2/19)
このイライラを別の言葉に言い換えるとしたら、どうなるでしょう。
神経が逆なでされて不快な感じ。怒りの一歩手前でこらえている状態。不愉快な状況にいてストレスや緊張を強いられている状態。そんなところでしょうか。
いずれにしても、一触即発。ちょっとしたきっかけで我慢の限界が来れば、怒りが爆発して、いわゆる「キレてしまう」ことになるでしょう。
しかし、同じ状況にいるのに平然としていて、いつも上機嫌な人も中にはいますね両者の違いはどこにあるのでしょうか。
ひとつには、基本的に機嫌のいい人は、上手にストレスを解消していて、常によい精神状態がキープできているのでしょう。自分の目標が明確で日々やるべきことに邁進(まいしん)している人や、趣味やレジャーなどで私生活が充実している人は、ストレスに翻弄されることなく人生を楽しんでいるように見えます。
しかし、ストレス解消といっても、アルコールや甘いものなどの嗜好品、または買い物などに依存しているのでは、根本的な解決にはなりません。
P124
イライラしそうになったら、「放下着(ほうげじゃく)」という禅語を思い出してみてください。
「ほんの一瞬でもいいから、何もかも一切捨ててしまいなさい」という意味です。
すべてを捨て切った時、悟りが訪れます。
怒らない 禅の作法
枡野 俊明 (著)
河出書房新社 (2016/4/6)
P123
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