差別化 [経営]
ビジネスの世界では、差別化がすべてだ。私たちの誰もがこのことを知っている。ビジネススクールでは差別化の重要性を教え込んでいるし、重役室では日々、差別化戦略が練られている。
しかし、私たちは、「違っている」ことの意味を忘れつつある。私もまたその一員だ。
今日のビジネスにかかわりを持つ誰もが、何が「違い」になり得るかを忘れている。
差別化についての考え方は、どこかが間違っている。「差別化」というコンセプトを口では賞賛しながらも、実際には違いではなく、類似性ばかりが目立つブランドを生み出し続けているのだから。
~中略~
消費者が、ビジネスパーソンの無理解を嘆くのも無理はない。「わが社のブランドは他社とは違います」と伝えてみても、企業も顧客もそうではないとわかっている。誰もが同じ流れの中を漂っている。
ヤンミ・ムン (著), 北川 知子 (翻訳)
ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
ダイヤモンド社 (2010/8/27)
P158
室生寺 本堂(潅頂堂)
P170
差別化は手段ではない。
派手な広告キャンペーンでも商品に加えられた輝く便益でもない。ラミネートされたVIP顧客カードでもなければ、返金保証でもない。
差別化は、考え方なのだ。姿勢であり、取り組みであり、人とのかかわり方なのだ。
目新しいだけの方法ではなく、重視し、尊重し、祝福できる方法で人とかかわりあうことだ。
タグ:ヤンミ・ムン
2022-08-26 08:23
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