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会議 [日本(人)]

  いまのこの事態におけるこの時機をもって攘夷を放棄し、政治的大旋回をすることによって藩をすくい、さらに日本開国の先鋒になろうとしている者は、この大攘夷藩である長州で三人しかいない。
晋作と井上聞多、それに伊藤俊輔であった。
藩役人は、この三人党を利用して攘夷を放棄しようとし、四ヵ国艦隊との講和を遂げようとした。
「が、どうせ骨の髄からそうおもっているのではない」
 と、最初から見ぬいていたのは井上聞多であった。
井上はアーネスト・サトーと同様、役人というものを知っていた。

一国一藩の安危よりも自分の保身から物事を思考し、大事をきめるときは、かならず会議をし、すべての責任は「会議」がとるという建前をとり、責任を問われれば、
「自分一個はそうはおもっていないが、会議でそうきまったことだから」
という理屈をつかって責任の所在を蒸発させてしまう世界であるということを井上ほど知っていたものはない。
~中略~
 が、井上が憂えていたとおりの事態になった。

世に棲む日日〈3〉
司馬 遼太郎 (著)
文藝春秋; 新装版 (2003/04)
P229

世に棲む日日(三) (文春文庫)

世に棲む日日(三) (文春文庫)

  • 作者: 司馬遼太郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/12/12
  • メディア: Kindle版

 

唐戸 (11) (Small).JPG唐戸市場


2000年を超す皇室の歴史の中で、女性天皇も存在し、皇統断絶の危機もあった。
しかし、いずれの場合も皇位はつねに男系により継承されてきた。そして日本の皇室は男系継承された世界で最も古い家となり、現在に至る。
 ところが、有識者会議は僅か30時間程度の議論でこの伝統をを変える結論を導き出した。

語られなかった皇族たちの真実-若き末裔が初めて明かす「皇室が2000年続いた理由」
竹田 恒泰 (著)
小学館 (2005/12)
P29


会議では論争せよ。会議はひとりで出よ。会議では全員発言せよ。会議は一時間単位でやれ。会議はたったままやれ

経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P50



日本の会社でホワイトカラーが長時間労働になる一つに理由は、無駄な長時間の会議が多すぎることだろう。職場で会議をすることのメリットは、職場全員で情報を共有することができて生産性を高めることができるからである。しかし、多くの会議は、参加者にはほとんど関係のないように思えることまで、奉告されることもある。
これは、会議で報告して全員の了承を得たという担当者の責任逃れや実績作りが原因ではないだろうか。会議の参加者に報告しなくても担当の管理職にだけ報告しておけば、担当の管理職だけの責任になるはずのものまで、全員に報告することで責任を広く分散することができる。~中略~
 一方、会議出席者で責任を分散せず、管理職に集中させるのであれば、その分管理職の報酬を高くする必要もある。報酬は今までと変わらないのに責任だけが重くなるのであれば、誰も管理職をやりたがらない。管理職になりたがるのは、ワーカホリックだけということになれば、悪循環である。

競争と公平感―市場経済の本当のメリット
大竹 文雄 (著)
中央公論新社 (2010/3/1)
P188


 結論を言えば(住人注;無駄な会議を開かないための秘訣は)、とにかく会議を開きたがる上司にこまめに情報を入れておくこと。そして頻繁にコミュニケーションを取り、その人が疑問に思っていることを先読みして、自分なりの分析結果や回答を伝えておくこと。会議をやりたがるひとに「必要ないな」と思わせることがまず必要だ。

頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法
田村耕太郎 (著)
朝日新聞出版 (2014/7/8)
P137



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