器を大きくしろ [処世]
われわれがカウンセリングをするということは、自分の個性というものが問われているということです。自分がどれだけその場で腰を落ちつけて生きているか。
それができてくると、よほど変わった人の生き方でも、その人の個性に根づいているかぎり、「どうぞ、そんなふうにやってください」と言えるんじゃないかと思います。
~中略~
「自分は、いったいどのくらいの個性で、どのくらい生きているのかしら」ということがいつも自分に返ってくる。
また、だからこそ僕はこれをやっているといえるところがあります。「まあ、僕もだいぶカウンセリングができるようになったな」と思うと、また必ずものすごいクライエントの人がやって来まして、こちらが鍛えられると言いますか、そういう感じがします。
「まだまだ、だめだなあ」ということを思い知らされるような人が、必ず現れてきます。
河合隼雄のカウンセリング講座
河合 隼雄 (著)
創元社 (2000/06)
P55
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