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高血圧症とは詐欺商法である [医療]

 高血圧症の基準値は、たった8年で50も下がっている―。これを聞くと、多くの人は耳を疑うのではないか。
~中略~
 2000年までの基準値は、実質、上180mmHgだった。それがどんどん下がり、2008年には130になっているのだ。
 今は、130を超えると、その人は「高血圧症」と判断される。「病人」として、医者に生活上の指導を受け、降圧剤(血圧を下げる薬)を処方されるのだ。
 まぜ短期間に、これほど大きく下げられたのだろう?2000年前後に、高血圧のリスクを説く画期的なエビデンス(科学的根拠)が得られたのだろうか?
 そのような研究を、私は寡聞にして知らない。むしろ、高血圧の通説に疑問を投げかける研究が、数多く発表されている。にもかかわらず、基準値はどんどん下がっているのだ。どう考えても、これはおかしい。
 基準値を下げることは、いうまでもなく患者を増やすことである。基準値を上160から140にするとは、150で「正常」だった人が、突然「異常」になるということだ。
 基準値を10下げれば、あらたに1000万人の「患者」が生まれる。
 1980年代後半は230万人ほどしかいなかった。「高血圧症」が、今では5500万人に増えている。なんと20倍以上の増加率である。


高血圧はほっとくのが一番
松本 光正 (著)
講談社 (2014/4/22)
P14





高塚地蔵尊 (3).JPG 高塚地蔵尊

P45
 製薬会社にとって血圧の基準値を下げることは、食品会社が化学調味料のビンの穴を大きくするのと同じである。
ビンの穴が大きくなったことなど、ほとんどの人が気付かない。

P15
(住人注;高血圧)「患者」を増やせば、降圧剤の売り上げが伸びるのは、当然である。基準値の操作は製薬会社にとって、大金を生む打ち出の小槌なのだ。
 私たちは、明らかに不必要な血圧の薬を大量に飲まされている。いつのまにか基準値を下げられ、誘導されているのだ。
 私は「高血圧症」とは、降圧剤を多く飲ませるための詐欺商法だと考える。それも国家的規模の壮大さだ。
 やり口がまた、悪辣である。
「血圧が高いと、脳卒中や心臓病を起しやすくなる。高血圧は、自覚症状がないのが特徴だ。小まめに血圧を計り、できるだけ下げなければならない。放っておくと、大変なことになる」
 医療関係者は口をそろえてこう言い、一般人を丸め込もうとする。
 しかし、これはいかにも詐欺師の話術であり、立派な恫喝だ。
 カラクリは、あきれるほど単純である。人知れずソーッと基準値を下げること。それだけで製薬会社は、濡れ手で粟なのだ。
 遠からず基準値は、今の130から120になるだろう。

P21
高血圧学会は製薬会社とベッタリ癒着している。根拠のないまま、基準値がどんどん下がってゆくのは、そのためだ。
 癒着が明るみに出る衝撃的な事件が、2013年7月に起こった。京都府立医大、東京慈恵医大、千葉大、滋賀医大と、製薬会社ノバルティスファーマ社による、降圧剤のデータ改竄である。
 問題になった降圧剤は、バルサルタン(商品名、ディオバン)という。2000年に国内での販売が始まり、2012年度の国内売上額は約1083億円。とてつもない売り上げである。

高血圧はほっとくのが一番 (講談社+α新書)

高血圧はほっとくのが一番 (講談社+α新書)

  • 作者: 松本 光正
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/04/22
  • メディア: 新書






タグ:松本 光正
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