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中毒財 [言葉]

 たばこ、ギャンブル、お酒というのは、どれも依存症になりやすいという意味で共通している。つまり、「わかちゃいるけど、やめられない」のだ。経済学ではこうした財のことを中毒財と呼ぶ。
中毒財の特徴は、中毒財を今消費することからの満足度は、過去に中毒財をより多く消費しているほど大きくなることにある。
このことを池田氏(住人注;池田新介教授)は「過去の喫煙量が多いほど今日の一本はうまく、同様に今日の一本は明日以降のたばこをさらにおいしくする」と説明している。したがって、何らかのきっかけで、たばこやギャンブルをはじめてしまうと、そこから抜け出すことは至難の業になってしまう。
 特に、もともと後回し行動をとるタイプの人は、中毒財から抜け出すことが難しい。

競争と公平感―市場経済の本当のメリット
大竹 文雄 (著)
中央公論新社 (2010/3/1)
P114

P116
中毒財の販売を禁止してしまうことの利点は、中毒財を消費する機会そのものをなくすことができることだ。~中略~
逆に言えば、カジノを規制すればその分犯罪が減ることになる。もちろん、既成を守らせるための監視費用が高くつくという問題はある。しかし、少なくともパチンコのCMや駅前のパチンコを規制することは簡単だ。
同時に、パチンコの課税を強化することも一つである。最近、韓国・台湾ではパチンコが法的に禁止されたそうだ。たばこやギャンブルに対する課税や規制を強めることで、人々が幸福になるのなら真剣に検討すべきではないだろうか。


タグ:大竹 文雄
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