サービス [経営]
サービスはそれを受ける側が、もっとも快適だと感じるかどうかが、生命線である。
百人の客がいれば、百のさじ加減げあることを知らなければいけない。
橋本 保雄 (著)
感動を与えるサービスの神髄―ホテルオークラを築いた人間(おとこ)の経営学
大和出版 (1999/09)
P25
P87
感謝の心で相手に接し、相手からの感謝が最大の喜びとなる。-それこそサービスの原点であり、またサービスのめざすところでもある。
結論から言ってしまえば、サービスとは「幸せ感」を提供することである。
武田 哲男 (著)
「サービス」の常識
PHP研究所 (2008/1/19)
P3
最初は驚きを持って迎えられたものも、しばらくすると競合他社が似たようなサービスを提供し、お客様もそのサービスを当たり前のものと感じるようになる。
それを忘れていつまでも同じサービスレベルにとどまっていると、いつのまにかお客様から支持を失う結果になってします。
サービスに「これでいい」はなく、常に時代の変化、お客様のニーズの変化を先取りしながら、新しいサービスを提供してゆく必要がある。
若松 義人 (著)
なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか
PHP研究所 (2005/12)
P46
おすすめをするというのは、リスクが伴います。
おすすめが必ず成功するとはかぎらないからです。
つまり、サービスとは、つねにリスクを伴う行為なのです。
リスクをお客さんと共同で負担することが本当のサービスなのです。
「お客さんの、お好きなように」
というのは、一見サービスのようですが、実は、
「それで失敗しても、お客さんが自分で決めたんだから、私は知りませんよ」
という責任回避にすぎないのです。
中谷 彰宏 (著)
人間に強い人が成功する―目のつけどころが変わる50の方法
PHP研究所 (1997/06)
P89
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前略~
すべての仕事の態様の中で、最も純粋に貢献的なものがサービスである。サービスは上下左右、どの方向にも発揮できる。特に、上司から部下へのサービス、スタッフからラインへのサービスは尊い。
経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P41
旅客飛行機の国内線のことを英語では、ドメスティック・ラインという。
中学生的な直訳をすれば、家庭的路線というわけである。しかしながら、この航空会社には家庭的サービスといったフレキシブルな感覚がなく、ただ、眼を吊りあげたような過剰のサービス意識と、その根底に官僚意識があるだけである。
そのため、せっかく懸命にサービスをしながら、
「サービスがわるい」
などといわれて、ちかごろでは競争会社に客をとられているしまつだという。
その会社がいわゆるサービスがいいかというと、べつにそうではない。ただ、ごく自然なサービスをしているだけである。
自然なサービスこそ、ほんとうのサービスにちがいない。
とにかく、過剰サービスというのは不愉快なものである。
~中略~
タバコをすおうとすると、横の女の子がマッチをすってくれる。その女の子がマッチをすりおわるまで、こちらは、自分のライターをひっこめ、ぼんやりタバコをくわえたまま待っていなければならない。このような愚劣な待時間というのはちょっとないだろう。
タバコの味というものは、自分でマッチをすって火をつける行為をふくんでいるものである。この行為があってこそタバコがうまいのだ。
~中略~
サービスとはなんであるかということを心得ていないために、この手の無神経なサービスが、平然と世に行われる。
ばかなはなしである。
(昭和37年6月)
司馬遼太郎が考えたこと〈2〉エッセイ1961.10~1964.10
司馬遼太郎 (著)
新潮社 (2004/12/22)
P191
本来、サービスの概念には不明確な部分が多くあり、きわめて抽象的な表現ではありますが、「ものではない」ものの利用が、最近、大きな位置を占めるようになってきている、ということです。
サービスは、無形のもので、生産と消費が同時に行われ、ストックがきかない。ほとんどが人力で供給される、という共通の特性があり、品質管理が困難であるといわれます。
われわれ実際にサービスを受ける場合、単純に良い悪いという評価をいたしますが、アメリカのマーケティング・サイエンス研究所で大がかりな調査をした結果、われわれがサービスを受ける場合に、これくらいのものはあって良いであろうと、まず期待する(それを事前期待という)。
そのサービスを受けた後で、期待したものが得られれば、われわれはある程度の満足をするし、期待以上のものがあれば良いと思います。また、期待したものよりは低い場合は、サービスが悪い、という評価をするのです。
これが実績評価と呼ばれているのであって、事前期待と実績評価との格差において、われわれはサービスの良い悪いを決めている、と解説しております。
立教大学の前田勇教授は、サービスを、その基本的性格から、”機能的な側面””情緒的な側面”とに大別できるとしております。
機能的な面とは、客観的に、だれでも認めることのできる便益供与であり、端的に、あるかないかによって判断しうるものです。情緒的な面とは、個人個人の主観的な判断によって良いと感じるか、悪いと感じるか異なってきますし、何をサービスと感じるかも人によって違ってくるとしております。
機能的サービスに組み合わされる情緒的サービスは、本質的に多様性を持っており、個別性の強いものです。
この情緒的サービスの面での評価が最近、とくに重要となってきたようです。
患者本位の病院改革
新村 明(著),藤田 真一(著)
朝日新聞社 (1990/06)
P125
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