人の過ち [教育]
人の過失を責むるには、十分を要せず。
宜しく二三分を余し、渠(か)れをして自棄に甘んぜず、
以て自ら新たにせんことを覔(もと)め使むべくして可なり。
「言志晩録」第二三三条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P178
人の過失を責めるときは、徹底して責めるのはよくない。
2分か3分残したところでやめ、その人が自暴自棄にならないようにして、
みずから改心するように仕向けてやるのがよい。
家人、過ちあらば、宜しく暴怒すべからず。
宜しく軽棄すべからず。
此の事言い難くば、他の事を借りて隠にこれを諷せよ。
今日悟らざれば、来日を俟(ま)ちて再び此れを警(いまし)めよ。
春風の凍れるを解くが如く、和気の氷を消すが如くにして、纔(わずか)にこれ家庭の型範なり。
洪自誠
守屋 洋 (著), 守屋淳 (著)
菜根譚の名言 ベスト100
PHP研究所 (2007/7/14)
P169
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