システマチックな葬儀 [日本(人)]
立松 いまのお坊さんは、お寺にいて、葬式に来る人を待っていて、それで葬式に来た人に法を説くというやり方でしょう。
でも、いまはそのやり方も壊れちゃっている。葬式は葬式会場、ホールでやるから葬儀屋が仕切っているんです。坊さんが呼ばれて、そこに来て、お経をあげる。
五木 出張してきたコンパニオンみたいにお経だけ読んで帰る。っていうかたちもあるそうですね。
立松 そうです。決められた時間にね。あげくのはてに時間がないから説法はいいですとか言われて、すごすごと帰っていく。
五木 都会生活が進んでいくにつれて、コンビにエントな葬儀というのがどんどん増えてきています。自分の家でお通夜もやらない、あれもやらない、これもやらない。
亡くなったらすぐ、病院からそのまま公営のホールへ運んでいく。
親鸞と道元
五木寛之(著),立松和平(著)
祥伝社 (2010/10/26)
P242
戸上神社 内満隆寺
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