知らないでいる権利 [医療]
前の項で述べましたが、患者さんは自分の病気のことを知る権利があります。
しかし、知りたくない、つまり「知らないでいる権利」もあるのです。東大病院では、入院時に患者さんに「もし病気が悪性であり不治であるという場合、あなたに知らせますか」というアンケートをとることがあります。~中略~
望まない告知をされたり、あるいは望んでいるのに告知がされなかったということがないように、患者さん側からも防衛策が必要でしょう。検査を受けるときに、医師や看護師、そして家族に、告知の有無や自分はどこまでの説明を望んでいるのかをあらかじめ伝えておくとよいかもしれません。
(住人注;中川恵一)
自分を生ききる -日本のがん治療と死生観
中川恵一 (著), 養老孟司 (著)
小学館 (2005/8/10)
P134
タグ:中川恵一
コメント 0