S字曲線 [言葉]
日本では一九八六年から、廃業率が開業率を上回っています。つまり、つぶれている会社のほうが産声をあげている会社より多く、この状態が四半世紀も続いています。
一九八六年といえばバブル景気が始まる時期で、実はその時、すでに日本経済の老化も始まっていたのです。
バブル当時を知る人からすれば信じがたい話でしょうが、経営学の観点から見れば分かりやすい現象です。
企業の成長には普遍的なパターンがあり、横軸に年数、縦軸に売上をとって企業の成長曲線を描くと、S字曲線とよばれるものになります。
最初は低成長、それから急成長、そのうち安定成長になり、そのまま何もしないと衰退期に入ります。この企業の成長曲線は、微生物や動植物の成長曲線とまったく同じ軌跡をたどります。企業も自然の法則から逃れられないわけです。
(三ツ松 新)
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
ティナ・シーリグ
(著), Tina Seelig (原著), 高遠 裕子 (翻訳)
CCCメディアハウス (2010/3/10)
P226
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2010/03/10
- メディア: ハードカバー
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