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長寿者に共通する「性格」 [雑学]

  この考え方(住人注;幸福度を高めてやることがその人の寿命を縮めることになりかねない)を指示する根拠となる、スタンフォード大学のターマンのリサーチがあります。
1921年に開始され、80年のあいだ調査が続けられ、弟子のフリードマンがその研究を完成させたものです。
研究では、10歳前後の児童1528人を対象に性格を分析し、その後どのような人生を歩んでいるのか、5~10年おきにインタビューが行われました。
 その結果、まずは定期的な医療検査や適度な運動、サプリメントや緑黄色野菜の摂取などは長寿に関係ないことがわかりました。肉体的に健康を保持するための努力はあまり意味がなかったということでしょう。
 一方、長寿者に共通する「性格」が見つかりました。良心的で、慎重であり、注意深く、調子に乗らない。いわば真面目で悲観的な性格を持っていることが、長寿との相関が高かかったのです。
 逆に、長寿でなかった人に共通するのは、陽気で楽観的であるという性格でした。調査では2001年の段階で、男性の70%、女性の51%が他界していましたが、この真面目さのスコアの低い人が最も多く亡くなっていたのです。
 このデータが示しているのは、本人にとってはつらく感じられるかもしれない「真面目で悲観的な性格」が、実は本人の命を守るための性質であった、というごくごくシンプルな事実です。
慎重で、リスクをきちんと見極め、それを回避できる能力を持っている、ということが長く生き残るためには重要な性質である・・・・・考えてみれば当たり前の話かもしれません。

空気を読む脳
中野 信子 (著)
講談社 (2020/2/20)
P191

DSC_6373 (Small).JPG奈良県吉野郡十津川村

 


タグ:中野 信子
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