退路は残してやれ [対人関係]
奸を鋤( す )き倖を杜( ふさ )ぐは、他( かれ )に一条の去路を放つを要す。
若しこれをして一も容( い )るる所なからしめば、譬( たと )えば鼠穴( そけつ )を塞ぐものの如し。
一切の去路都( すべ )て塞ぎ尽くせば、則ち一切の好物倶( とも )に咬み破られん。
洪自誠
守屋 洋 ( 著 ), 守屋淳 ( 著 )
菜根譚の名言 ベスト100
PHP研究所 (2007/7/14)
P177
有害な人間を排除するにしても、逃げ道だけは残しておかなければならない。
逃げ道まで奪ってしまうのは、ネズミの穴をふさいで退路を絶つようなものだ。
それでは、大切なものまでかじりつくされてしまう。
人はそれほど簡単には変らない [対人関係]
人は変わりたくない生き物だ。まして年配者や、価値観の異なる人は言うことを聞かない。
~中略~
権限があるからとか、いい改善案だからとかで、一枚の紙を配り、小一時間話をしたくらいで、理解と納得、信頼が得られると勘違いしてはいけない。
人はそれほど簡単には変らないし、変えようともしないものだと肝に銘じるべきだ。
若松 義人 (著)
貧乏トヨタの改善実行術 カネがないなら知恵を出せ
大和書房 (2007/03)
P141
貧乏トヨタの改善実行術 カネがないなら知恵を出せ (だいわ文庫)
- 作者: 若松 義人
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2020/07/14
- メディア: 文庫
しかるべき人物から相手にされなくなったらおしまい [対人関係]
もし誰かにいやな目に遭わされたら [対人関係]
前略~
ゆえに「真の損得」を知る人は、どんないやな目に遭わされようとも、嘆かず平常心を保つ。
前と変わらず穏やかなままの、君の優しい表情を見た敵は「ちぇっ、がっかりだ」と落胆する。
皮肉なことに、敵を悩ませるための最高の「イヤガラセ」は君が怒らず朗らかにしている、たったそれだけのこと。
増支部経典
超訳 ブッダの言葉
小池 龍之介 (著)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2011/2/20)
〇〇一
合わない人とは会わない [対人関係]
あてこすりを言われたら [対人関係]
そういうように、本当のことをいわれたときは、素直に、仰せの通りといえばいい。
恥しいと思ったのなら、それもそのままお恥ずかしゅうといい、ご指摘いただきましたのをよいたよりにいたしたく、何卒御指導を、と万事すなおに、本心教えを乞うて、何にもせよ、一つでも半分でもおぼえて取る気になれば、よかったではないか。
水の流れるように、さからわず、そしてひたひたと相手の中へひろがっていけば、カッと抵抗して高ぶるみじめさからだけは、少なくとものがれることはでっきた筈だと教えてくれ、それを教えておかなかったのは、親の手落ちで、すまないことをした、といった。
今後も人中でねじれることはあろうが、もうこれからは慌てるな。刺されたと思ったら、まず一つ二つと数えて、気息をととのえるうちに、受太刀がわかる、という。
幸田 文 (著), 青木 玉 (編集)
幸田文しつけ帖
平凡社 (2009/2/5)
P10
共感をつくる土壌 [対人関係]
「共感」は人の考えや行いを変えようとする試みではない。人それぞれいろいろな脳回路があるわけですが、それがどうであれ、ただ共感してくれればよいわけです。そして「共感」に基づく行いは、常に自発的なものです。
小阪裕司 (著)
リーダーが忘れてはならない3つの人間心理
フォレスト出版 (2010/3/10)
P148
リーダーが忘れてはならない3つの人間心理 (Forest2545Shinsyo 10) (フォレスト2545新書)
- 作者: 小阪裕司
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2010/03/10
- メディア: 新書
移らかす [対人関係]
「どんなことにでも”移らかす”ということがあるものだ。
眼前、あるいはあくびなどは他人に移ってゆくものだし、時が移るということもある。
集団の合戦のとき、敵が浮き調子事を急いでいると見えたら、それにはまったく気にかけない様子をしてできるだけゆっくりしていると、敵のほうもこちらにつられて気をゆるませてしまうものである。
そのゆったりとした気分が移ったと思ったら、こちらは心を空にして強く速く仕掛けてゆき、勝利を得るようにするのである。
一対一の戦闘においても、自分のほうがことさら身も心もゆったりと見せ、これが移って敵のたるんだときを見つけて、強く速く打つのが肝要だ。あるいはまた”酔わせる”といって、移らかすこととよく似ているのがある。退屈の気持ち、上っ調子の気持ち、弱気などを示して相手を引きこんでしまうのである」
(移らかすということ)
敵の心理を知ろうとするばかりではだめだ。それを、こちらの思うような状態に変えさせてしまうことが必要である。
奈良本 辰也 (著)
宮本武蔵 五輪書入門
学習研究社 (2002/11)
P190
本物のリーダー [対人関係]
1、人柄・・・本物のリーダーに共通する特徴がいくつかある。 一つめは、自信と謙虚さの両方を兼ね備えていること。~中略~ 二つ目は、自然体であること。~中略~ 三つめは、聞きて上手であること。
2、仕事・・・リーダーの仕事リストの最初にあるのは、「人材を引き寄せ、育てる」ことだ。~中略~
3、手法・・・リーダーは、部下たちに「指針」を与えるが、「答え」は与えない。~中略~
4、遺産・・・前略~ 本物のリーダーは、どんな財産を残すだろう? まず、仕事への情熱、会社への愛、そして、就任前より健全で強力な会社にした功績だろう。それから、有能なチーム。これらが残れば、あなたは仕事をやり終えた本物のリーダーだと言える。
そして本物のリーダ―は、たくさんのリーダーを育てる。つまり、「リーダーを増やした人が本物のリーダー」なのだ。
形だけの礼ではかえって失礼 [対人関係]
人に対して敬礼を欠いてはならない。
されどただ形式だけの敬礼は、
往々相手の感情を害し、
かえって礼せざるに劣るものである。
「渋沢栄一訓言集」処事と接物
渋澤 健 (著)
巨人・渋沢栄一の「富を築く100の教え」
講談社 (2007/4/19)
P164
話をよく聞いてから判断せよ [対人関係]
詐欺師に学ぶ第一印象の重要性 [対人関係]
自分にとって大事な人に会おうとするとき [対人関係]
真剣に相手のことを考えていても、それだけでは十分とはいえない。
真心を相手に伝えられなくては意味がない。
その伝達の手段として身なりはきわめて有用である。
山崎 武也
一流の条件―ビジネス・スタイルを固める43章
日本能率協会 (1990/08)
P13
友と交わるには、須らく三分の俠気を帯ぶべし [対人関係]
友と交わるには、須らく三分の俠気を帯ぶべし。
人と形( な )りは、一点の素心を存するを要す。
洪自誠
守屋 洋 ( 著 ), 守屋淳 ( 著 )
菜根譚の名言 ベスト100
PHP研究所 (2007/7/14)
P157
国見ヶ丘
押しつけは不可 [対人関係]
反省してであれ、考えぬいてであれ、学問としてであれ、自分の意思を他人に押しつけることは不可である。
会田 雄次 (著)
日本人の意識構造―風土・歴史・社会 (講談社現代新書 293)
講談社 (1972/01)
P165
日本人の意識構造―風土・歴史・社会 (1972年) (講談社現代新書)
- 作者: 会田 雄次
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1972
- メディア: 新書
相手の面子を立てる [対人関係]
その人自身の過ちに気づかせなければならないならば、
その人の感情を傷つけないように、上手に、思いやりをもって行うこと。
その人の面目が保たれるようにすること。
デール・カーネギー 著
田中 孝顕 訳
こうすれば必ず人は動く
騎虎書房
P34
何らかの変化を要請しなければならない場合、
問題となるのは、その人が反抗するのではなく 協力したいと思わせるように、
その人自身の間違いに注意を向けさせるということだと思います。
デール・カーネギー 著
田中 孝顕 訳
こうすれば必ず人は動く
騎虎書房
P34
先ず自分が感動 [対人関係]
ヒトの長所を視る [対人関係]
我は当に人の長処を視るべし。
人の短処を視ること勿れ。
短処を視れば、則ち我れ彼れに勝り、
我れに於て益無し。
長処を視れば、即ち彼れ我れに勝り、
我に於いて益有り。
「 言志晩録」第七〇条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P147
人を見るときは、その人の優れたところを見るべきで、短所を見てはいけない。
短所を見れば自分が優れているので、おごりの心が生じ、自分のためにならない。
だが、長所を見れば、相手が自分より優れていることがわかり、これに啓発され、
励まされるから、自分の利益となる。
真言宗泉涌寺派 大本山 浄土寺
〒722-0043 広島県尾道市東久保町20-28
TEL 0848-37-2361
http://www.ermjp.com/j/temple/
人を玩(もてあそ)べば徳を喪う [対人関係]
愛敬の二字は、交際の要道たり。
傲視( ごうし)して以て物を凌( しの)ぐこと勿れ。
侮咲( ぶしょう)して以て人を調すること勿れ。
旅聱( りょごう)に、「 人を玩べば徳を喪う」とは、真に是れ明戒なり。
「 言志晩録」第一九八条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P171
人を愛すること、自分を慎むことの「愛・敬」の二文字は、交際上で最も大切な道である。
おごり高ぶった態度で、人を見下すべきではない。
「書経」の旅聱(りょごう)篇に「人を侮ったり、からかうことは、自分の徳を失うことになる」とあるが、
是は誠に優れた戒めである。
知ッテ聞クハ禮ナリ [対人関係]
大山元帥の逸話
大将3年3月10日の陸軍記念日にお孫さんが問うた。
「おじいさん、総司令官というものは、どんな心がけで戦(いくさ)をするものですか?」
73歳の老将軍はいたずらっ子のように微笑して答えた。
「うーん。知っちょっても、知らんふりをすることよ」
(立野信之「新名将言行録」5)
会田 雄次 (著)
日本人の意識構造―風土・歴史・社会 (講談社現代新書 293)
講談社 (1972/01)
P87
日本人の意識構造―風土・歴史・社会 (1972年) (講談社現代新書)
- 作者: 会田 雄次
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1972
- メディア: 新書
協力を望むなら [対人関係]
人にもっと良い仕事をしてもらいたいと思うなら、その人が心から楽しんでできることを行うように励ますこと。
人に責任感を持ってもらいたいと思うならば、あなたがその人を心の底から完全に信頼していることを、当人に示すこと。
人に友情と協力が欲しいと思うならば、その人に重要感を与えるような頼みごとをしてみましょう。
デール・カーネギー 著
田中 孝顕 訳
こうすれば必ず人は動く
騎虎書房
P194
心遣いを示す時間 [対人関係]
ラルフ・ウォルドー・エマースン
デール・カーネギー 著
田中 孝顕 訳
こうすれば必ず人は動く
騎虎書房
P113
明るくなければならない [対人関係]
人は明快灑落( めいかいしゃらく )の処無かる可からず。
若し徒爾( とじ )して畏縮趑趄( いしゅくしそ )するのみならば、
只だ是れ死敬なり。
甚事( なにごと )をか済( なし )し得む
「 言志録 」第一六〇条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P70
人には、さわやかで気持ちよく、きっぱりした明るさがなくてはならない。
縮こまったり、ぐずぐずするばかりでは、これは活きた敬ではなく死んだ敬であり、どんなことでも成就しない。
住人付加;
>>>灑落
徒爾(とじ);無益であること。むだであること。また、そのさま。
趑趄;「趑趄、行不進也。」(趑趄は行の進まざるなり。)、『廣雅』に「趑趄、難行也。」(趑趄は行い難しなり。)
自分がいちばん至らない [対人関係]
春風秋霜 [対人関係]
パワポは1枚1メッセージ [対人関係]
プレゼンのとき、1枚のパワーポイントに、要点をいくつも載せて、さらに解説文まで細かく掲載して読み上げる人がいますが、私はおすすめしません。
スライドに書いてあることを読むことに集中させてしまうと、じつは頭に残りません。加えて、飽きさせてしまいます。
スライドは、1枚1メッセージにとどめましょう。
<イラスト&図解>コミュニケーション大百科
戸田久実 (著)
かんき出版 (2019/2/14)
P184
人前で話をする時 [対人関係]
もし君が、伝えたい内容を何の飾りもつけずに、理路整然と話せればそれで十分だと思っているなら、それはとんでもないまちがいだ。
人前で話をする時は、話の内容ではなく、能弁か否かでその人の評価が決まってしまう。
私的な集まりで人の心をつかみたい時でも、公的な会合で聴衆を説得したい時でも、大切なのは、内容もさることながら、その人の雰囲気、表情、身ぶり、品位、声の出し方、なまりの有無、どこを強調するか、抑揚など、いわば枝葉の部分なのだ。
~中略~
何の飾りもない理路整然とした話し方は、知的な人間が二、三人集まる私的な集まりでは、説得力もあるし、魅力もあるかもしれない。けれど、たくさんの人間を相手にする公的な場では、通用しない。
世の中とはそういうものだ。私たちは、スピーチで何かを教えられるよりは楽しく聞けることの方を選ぶ。
元来、人にものを教えられるということは、あまり気分の良いことではない。
無知だと言われているようなものだから、スピーチがすんなり聞く人の耳に入り、人の賞賛を浴びるには、まず喉ごしがよくなくてはならないのだ。
父から若き息子へ贈る「実りある人生の鍵」45章
フィリップ・チェスターフィールド (著), 竹内 均 (翻訳)
三笠書房 (2011/3/22)
P133
父から若き息子へ贈る「実りある人生の鍵」45章 (知的生きかた文庫)
- 作者: フィリップ・チェスターフィールド
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2011/03/22
- メディア: 文庫
相手の涙に振り回されるな [対人関係]
涙は「これ以上私を責めないで」という自己防衛の気持ちの表れです。
何かを指摘して涙を見せられたとき、オロオロして慰めたり、優しくするのはNG。泣けば許してもらえると思って、繰り返します。
「泣くんじない!」と怒っても、余計に涙を増長させるだけ。「泣いてもどうしょうもないんだ」と相手に自覚してもらうようにすることが一番です。
こちらはいつでも冷静に対処しましょう。かける言葉もドライにします。そうすると、泣く回数は減っていきます。
<イラスト&図解>コミュニケーション大百科
戸田久実 (著)
かんき出版 (2019/2/14)
P134
女性からの相談にアドバイスは不要 [対人関係]
女性が「話を聴いてほしいの」と言ってくるとき、ほとんどの場合、アドバイスは求めていません。
ただただ「そなんだね」「それは大変だったね」と、気持ちに寄り添ってほしいだけなのです。
たとえば、相手が話している1時間、ずっとあいづちを打っているだけでも、
「あ~! スッキリした! 話を聴いてくれてありがとう」
とお礼を言われることもよくあります。
~中略~
女性が求めているのは、アドバイスより共感。ただ聴いてもらえたら、それだけで満足なのです。
<イラスト&図解>コミュニケーション大百科
戸田久実 (著)
かんき出版 (2019/2/14)
P92
間が大事 [対人関係]
P74
相手が深刻な問題を話ししてきたとき、軽々しく聴けないような重大な話をするとき、言葉を発する前に間を持たせましょう。時間でいえば5秒程度です。
そして、言葉を切り出す前にうなずきながら、
「(間)そんなことがあったのですか」
「(間)それは、深刻な問題ですね」
「(間)それは、大変でしたね」
と伝えましょう。
また、正直に、
「なんと言葉をかけていいか、わからなくて言葉に詰まってしまいました・・・・・」
と伝えるのもいいでしょう。
深い話をするときには、話し手の心も敏感になっています。
間を持たせることで、心情を汲み取ることができ、話し手も安心します。
リアクションは、話の内容に合わせることを意識しましょう。明るい話のときには、明るいリアクション。 悲しい話のときには、悲しいリアクション。
P168
話の鉄則は、まず理解できるスピードであること。
そしてひと言で言い切れるくらい短文であること。
誰でも耳にしただけですっと頭に入ってくるぐらい、言葉が短く簡潔であること。
この3つが欠かせません。
私たちの脳が1回で理解しやすいのは、1分間300文字程度といわれています。NHKの夜のニュースのスピードが、ちょうどこれに該当します。
~中略~
1文の文字数は、30文字前後で、多くても45文字まで。原稿を用意するときに、数えてみてください。
また、1文を話すごとに、相手が「うん」とゆったりうなずけるくらいの間をとりましょう。人は聴いた内容を頭で理解するのに1泊以上の間が必要です。間をとる間に、聴き手に理解してもらうことができます。
<イラスト&図解>コミュニケーション大百科
戸田久実 (著)
かんき出版 (2019/2/14)