驕れる者久しからず [人生]
凡そ物満つれば則ち覆るは、天道なり。
満を持するの工夫を忘るること勿れ。
満を持すとは、其の分を守るを謂い、
分を守るとは、身の出処と己れの才徳とを斥(さ)すなり。
「言志耋録」第一四九条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P230
何事も一杯になると覆ることは自然の成り行きである。
どうすれば、満ちた状態を持続できるかの工夫を忘れてはならない。
満ちた状態を持続するとは、自分の本分を守るということであり、
本分を守るとは自分の身の振り方と才能と徳を考えて、分を超えないようにすることである。
順中の逆、逆中の順 [人生]
人の一生には、順境あり。逆境あり。
消長の数、怪しむ可き者無し。
余又自ら検するに、順中の逆あり。逆中の順有り。
宜しく其の逆に処して、敢えて易心を生ぜず、
其の順に居りて、敢えて惰心を作( おこ)さざるべし。
惟( ただ)一の敬の字、以て逆順を貫けば可なり。
「言志晩録」第一八四条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P168
人生には順境もあれば逆境もある。
これは栄枯盛衰の自然の法則で、少しも不思議ではない。
だが、順境、逆境といっても、順境の中にも逆境があり、逆境の中にも順境がある。
だから、逆境になっても不満や自暴自棄の気持ちを起こさず、
順境にあっても慢心や怠け心を起こしてはいけない。
ただ、敬の一字をもって終始一貫すればよい。
自己憐憫 [人生]
自己憐憫(れんびん)をしたり、自分の苦しみを喧伝(けんでん)してまわらない。
デール・カーネギー 著
田中 孝顕 訳
こうすれば必ず人は動く
騎虎書房
P266
選択せずに、なんとなく生きてる [人生]
P97
実は、私たちの生活の中で、選択をしなければならない局面はたくさんある。思い返してみてほしい。
私たちは1日を「選ぶ」ということをせずに、終えることがでえきるであろうか?「生きる」ということは「選ぶ」ことである。とはいえ、私たちのすべての行為が能動的な「選択」をもって行われているわけではない。
もし、すべての行為をあらかじめ「選択」して行わねばならないとしたら、こんなに窮屈なことはない。「真剣に考えず、なんとなくそうしている」ことがたくさんあることに気がつくだろう。そして、その瞬間、瞬間で、実際に行った行為以外の、別の行為を行うことはできなかったか?と考えてみる。これを「他行為可能性」と呼ぶ。
私たちは、常に「他行為可能性」をはらみつつも、実際には一つの行為を行っている。しかし、そこで明らかな「選択」はしていない(24)。人間の行為の多くには「習慣」というものがあり、他にも習慣以外の「なんとなく」している行為も多くある(25)。
実は、日常生活の中には、なんとなくそうしているというヒューリスティックス(第2章参照)による選択があふれていて、おかげで私たちは、些末なことにはとらわれずに生活できているのである。
P107
内閣府が行った「がん対策に関する世論調査」(2017年度)によれば、がん検診を受けない理由には「受ける時間がないから」「健康状態に自信があり、必要性を感じないから」「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから」などが多く、がん検診のを受けない「強い理由」は見当たらない。 ほとんどの人はがんになることを怖いと感じ、がん検診は受けた方がよいことをわかってはいるが、がんになる可能性は未来に起きうる不利益である一方、がん検診をいま受けに行くことは目の前で生じる不利益(面倒くささ)であるため、将来の不利益を割り引いて感じるので、がん検診に足が向かないという状況が生じている。
しかしながら、実際にがんでなくなるとなると、「なぜもっと早く見つけなかったのか」と悔やむけーすが多い。
いかにして「自覚症状もなく、毎日の生活に忙しくしている一見健康な人」にがん検診を定期的に受診してもらうように行動を促すことができるかというのは、社会全体が高齢化しがんの好発年齢である60~70代の国民が増えた近年、非常に重要な課題である。
医療現場の行動経済学: すれ違う医者と患者
大竹 文雄 (著), 平井 啓 (著)
東洋経済新報社 (2018/7/27)
初心を原(たず)ね、末路を観よ [人生]
事窮まり勢い蹙( ちぢ )まるの人は、当に初心を原( たず )ぬべし。
功成り行い満つるの時は、その末路を観んことを要す。
洪自誠
守屋 洋 (著), 守屋淳 (著)
菜根譚の名言 ベスト100
PHP研究所 (2007/7/14)
P195
天網恢(かい)々、疎にして漏らさず [人生]
老子に「天網恢(かい)々、疎にして漏らさず」(漏が失になっている書物もある)という名言がある。
天の打つ網はめがあらいようでも、ちゃんと逃さないものだという意味であるが、この頃つくづくこの語の妙味に感嘆する。
天の作(な)せるわざわいは逃れることはできても、人のしでかしたわざわいは逃れることはできない(書経)。自業自得である。
「自由」の名の下に「放縦」に走った人々は見る見る窮して破滅に陥っている。「民主」を仮って大衆を利用した人々はたちまち混乱と堕落に困っている。
知命と立命―人間学講話
安岡 正篤 (著)
プレジデント社 (1991/05))
P267
自業自得 [人生]
前略~
君がイヤなことを思うなら、少しだけイヤな業(カルマ)のエネルギーが心に刻まれ、そのぶんイヤな君に変化する。
君が優しいことを思うなら、少しだけポジティブな業のエネルギーが心に刻まれ、そのぶん温かい君に変化する。
こうして人間は、心で思ったとおりのものへと少しずつ変化してゆく。
すべては心が思うことから生まれ、すべては心が思うことによって創られる。
~後略
法句経1、2
超訳 ブッダの言葉
小池 龍之介 (著)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2011/2/20)
〇六三
人は一代、名は末代 [人生]
当今の毀誉は懼(おそ)るるに足らず。
後世の毀誉は懼る可し。
一身の得喪は慮(おもんばか)るに足らず。
子孫の得喪は慮る可し。
言志録」第八九条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P45
死生の権は天に在り [人生]
生物は皆死を畏る。人は其の霊なり。
当に死を畏るるの中(うち)より、死を畏れざるの理を揀(えら)び出だすべし。
吾(われ)思う、我が身は天物なり。死生の権は天に在り。
当に順(したが)いて之を受くべし。
我れの生るるや、自然にして生る。生る時未だ嘗(かつ)て喜ぶを知らざるなり。
則ち我の死するや、応(まさ)に亦た自然にして死し、死する時未だ嘗て悲しむを知らざるべきなり。
天之を生じて、天之を死せしむ。一に天に聴(まか)すのみ。吾れ何ぞ畏れむ。
吾が性は則ち天なり。軀殻(くかく)は則ち天を蔵するの室なり。
精気の物と為るや、天此の室に寓せしめ、遊魂の変を為すや、天此の室より離れしむ。
死の後は即ち生の前、生の前は即ち死の後にして、
而して吾が性の性たる所以の者は、恒に死生の外に在り。
吾何ぞ焉(こ)れを畏れむ。
夫(そ)れ昼夜は一理。幽明も一理。
始を原(たず)ねて終に反(かえ)り、死生の説を知る。
何ぞ其の易簡にして明白なるや。
吾人当に此の理を以って自ら省みるべし。
「言志録」第一三七条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P61
為せば成る フォード版 [人生]
平素の修養があればこそ [人生]
非常の時に身を処するのは、前述のごとく全く日々の平凡の心がけによる。春風に誘われ、三日見ぬ間に開く桜は、風に会うて狼狽して開くのでなく、前年の冬から、厳寒を凌(しの)いで蕾を養うたからである。
昔の武士が戦場に臨み、命がけの勝負をしたのは、平生、木刀をもって木像(でく)を相手に仕合し、鍛錬した結果である。平素の修養があればこそ、非常の時の覚悟が定まる。
かかる時さこそ命の惜しからめ
かねてなき身と思ひ捨てずば
かねてとは、。すなわち日頃の意。日頃一身を捨てる覚悟があらばこそ、いよいよという時に心が迷わぬ。
世の人は、何か目立ったこと、非凡なこと、人を驚かすような、ドラマチックを喜ぶから、平凡なる日々の修養を軽視する風がある。しかし、これはむしろ未熟の思想であると思う。
修養
新渡戸 稲造 (著)
たちばな出版 (2002/07)
P33
無上 [人生]
短い人生で何もかも割り切っていこうということは、傲慢ですね。
無知を知ると、自然に謙虚になってゆく。
仏教用語では、「 無上 」と申し上げます。
上限がないんです。
松原 泰道 「 親と子 」を語る
玄侑 宗久
多生の縁―玄侑宗久対談集
文春文庫
P155
目次 人生 [人生]
人生
- 始終訓
- 知命と立命
- 生きる意味
- 生まれ難き人と生まれて
- 無上
- 人生いろいろ
- 人生の意味
- 人生にイエスと言う
- 人生の楽しみ
- 人の一生は、重きを背負うて遠き路を行くが如し。急ぐべからず。
- 人生は奉仕である
- 人生は遊びなんだ
- 人生はつまらなくなんかない
- 人生の五計
- 納得の人生
- シンプルライフ
- タイムマネジメント
- 私生活
- 生きるのは大変なんだ
- 樹木の五衰
- 川の流れは休まない
- 六然(りくぜん)
- 人は生まれながらにして貴賎貧富の別なし
- 為せば成る
- 為せば成る フォード版
- マグレ当たりにて儲けし金は、他人の金を預かつたと同じことなり
- 人生からは自分で捲いたものしか収穫することはできない
- 悲惨な運命の源は自分
- 自業自得
- 運(ツキ)のせいにしない
- 天網恢(かい)々、疎にして漏らさず
- 徳の厚薄と運命の厚薄は違う
- 不幸が人を創る
- 苦労は人間を小さくする
- 人は一代、名は末代
- 死生の権は天に在り
- 自己憐憫
- 明日は無いかも
- 平素の修養があればこそ
- 順中の逆、逆中の順
- 驕れる者久しからず
- 何事もほどほどに
- 耳に快いことは要注意
- 初心を原(たず)ね、末路を観よ
- 自分との戦い
- 志を立てる
- 青年よ大志を持て
- 選択せずに、なんとなく生きてる
- 大事を成す
- 執念の産物
- 試練に遭遇した時
- 若者は振り返らない
- 過去を悔やむな
- まだ来ていない未来をクヨクヨ考えるな
- 泣きたい時には泣け
- マイナス思考からの脱却法
- 明けない夜はない
- 自分の「器」と向き合う
- 身の程を知れ
- 逆境は最良の師
- 今日のことは今日片づけろ
- 萌芽のうちに備えろ
- 時期が来たらやるだけ
- 人生には解決なんてない
- 失敗を恐れるな
- ミスを生かす
- 同じ石では二度転ばない
- 人間のすることだから
- 自分を愛せ
- 結婚の基盤
- 確実に安らげる時間と場所を作れ
- プライベートタイムを大切に
- 衣食住
- お金が貯まる人
- 男の金のかけ方
- フェラーリ要る?
- 一流の条件
- 卒後五年で人生が決まる
- 五年に一度は脳の塵払い
- 30代
- 過去の栄光にすがるな
- 雑草として生きる
- 人生五十、功なきを愧(は)ず
- 登りつめたらあとは下るしかない
- 五十の坂とか六十の峠
- 五十、百は自ら五〇、百の四時あり
- 人生百年
- 不必要なものは自然と離れていく
- 世を捨つる御身といいながら
- いい年なんか気にしない
- おひとりさまは時間持ち
- ヒマつぶしの達人になろう
- 生きがい症候群
- お金、やりがい、健康
- 賃貸か持ち家か
- まさかのときに備えよう
- 終活
- Good Death
- 健康が一番
- 放下、忘筌(ぼうぜん)、喫茶去
六然(りくぜん) [人生]
自ら処すること超然人に処すること﨟然( あいぜん)
有事斬然。
無事澄然( ちょうぜん)
得意澹然( たんぜん)
失意泰然
( 明)崔 後渠( さい こうきょ)
安岡 正篤
百朝集
福村出版 (1987/09)
P114
五十の坂とか六十の峠 [人生]
このごろ私はお墓まいりが苦労になってきて、こうまってしまう。
~中略~
怠慢もたしかだが、からだが苦労になってきたこともいなめない。五十の坂とか六十の峠とかいうが、坂とはうまくいったもので、登ろうと思えばどうにか登りはするものの、息は切れるし、耳は鳴りだす。
下れば下ったで膝はがくがくするし咽喉はかれる。登るも下るも、してできないことはないが、くたびれるのである。
墓参をして、疲れて、そのあと食事の仕度、風呂の仕度に人手をわずらわしているのでは、何がご供養だかわからないことになる。
かといっておまいりをしないのもおちつかない。
(一九六五年 六十一歳)
幸田 文 (著) , 青木 玉 (編集)
平凡社 (2009/3/5)
P137
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 1,728 円
いい年なんか気にしない [人生]
中高年からは、「いい年をして」と周りから言われるのを過常に気にしたり、自分に言いきかせたりしないで、面白そうと思ったことはやってみることだ。
ましてお金と時間があれば、今まで知らなかった強い刺激を得ることは比較的簡単だ。
和田 秀樹 (著)
祥伝社 (2006/10)
P73
人生の意味 [人生]
あるひとがたずねました。
「人生の意味はなんですか?」
アドラーは答えました。
「一般的な人生の意味はない。人生の意味は、あなたが自分自身に与えるものだ」
アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために
岸見 一郎 (著)
KKベストセラーズ (1999/09)
P147
人生はつまらなくなんかない [人生]
おれの人生はつまらなくなんかない。
家族がいる幸せを分けてやりたいくらいだぜ。
野原ひろし クレヨンしんちゃん「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」
大山 くまお (著)
名言力 人生を変えるためのすごい言葉
ソフトバンククリエイティブ (2009/6/16)
P217
賃貸か持ち家か [人生]
はっきり言って、賃貸と持ち家、どちらにもメリット、デメリットがあります。
まず、「賃貸」の場合、住宅ローンによる制約を受けない、収入が減った時にも臨機応変に対処しやすい(引っ越し代、敷金、礼金などはかかりますが)、税金を意識しなくてもよい(固定資産税などは考えなくてよい)、といったことがメリットになります。
一方、「持ち家」の場合は、住宅ローンを払い終えたあとは所有できるので「自分の家」として暮らせるということが一番のメリットと言えるでしょう。
ローンさえ払い終えてしまったら、あとは住居費の心配をしなくてもいいし、生活の変化に応じてリホームを施すことも可能です(リホーム代はかかりますが)。
このように、賃貸は縛られない「自由さ」を重視する人にはいいでしょうし、持ち家は「安心」を重視する人に向いているように思います。
ただ、「老後」という観点から考えてみた場合には、個人的には「持ち家」のほうがいいな、と思っています。というのも、リタイア後、賃貸物件に住み続けた場合、月々の住居費としての出費が重くのしかかってくるところが大きいからです。
「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人
横山 光昭 (著)
PHP研究所 (2015/10/3)
P164
お金、やりがい、健康 [人生]
それは、「お金」「やりがい」「健康」です。
生きていくためには、もちろん、なにはともあれ「お金」が必要です。
けれど。はっきり言ってお金だけでは生きていけません。というか、いくらお金があったところで、ほかのふたつが欠けていたら、生きる意味を感じられないのではないでしょうか。
~中略~
それに、健康であれば病院に通う必要もありませんから、入院代や薬代をはじめとする医療費がかかりません。 ~中略~
お金、やりがい、健康―これら3つが重なったところに「充実」が生まれてくるのです。
「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人
横山 光昭 (著)
PHP研究所 (2015/10/3)
P39
お金が貯まる人 [人生]
お金が貯まらない人は、「毎日」なにかしらお金を使っています。
「貧乏老後」に泣く人、「安心老後」で笑う人
横山 光昭 (著)
PHP研究所 (2015/10/3)
P129
確実に安らげる時間と場所を作れ [人生]
「成功するかわからない」という不安な時期には、日々の生活の一部を「そのときだけは確実に安らげる時間」にしておくといい。
私たちの場合、それはランチだった。私たちはいつも同じ場所でランチをとり、いつも同じメニューを注文し、いつも同じように過ごした。私たちにとって、そこは回転する宇宙の中で唯一静止している場所であり、一日に秩序をもたらしてくれる 場所だった。
アラン・M・ウェバー (著), 市川裕康 (翻訳)
英治出版 (2010/2/25)
P190
人間のすることだから [人生]
[7] 人のいとなみ、皆愚かなる中に、さしもあやふき(住人注;安元三年の大火災)京中の家をつくるとて、宝費し、心を悩ます事は、すぐれてあぢきなくぞ侍(はべ)る。
方丈記 現代語訳付き
鴨 長明 (著), 簗瀬 一雄 (翻訳)
角川学芸出版; 改版 (2010/11/25)
P19
人生は奉仕である [人生]
一八六三年、リッツに遅れること一三年後に生まれたエルズワース・M・スタッドラーが、近代ホテル経営のパイオニアといわれております。
~中略~ 彼はリッツの精神である「お客は常に正しい」を学んで、生涯の経営哲学としたのでありますが、近代ホテルの基礎は、彼の創造によるところが非常に大きいといわれております。
~中略~
彼のモットー「人生は奉仕である。向上する人とは、周囲の人たちに、他の人よりわずかでも多くの、そして、より心のこもった奉仕のできる人である」、この彼の言葉が、現在でもコーネル大学ホテル経営学部のスタドラー・ホールのレリーフに彫られている、ときいております。
患者本位の病院改革
新村 明(著),藤田 真一(著)
朝日新聞社 (1990/06)
P134
執念の産物 [人生]
前略~
仕事に困難や失敗はつきものだ。そのようなとき、困難に敢然と挑戦し失敗に屈せず再起させるものが、執念である。そればかりではない。およそ独創的な仕事といえるのも、執念の産物であることが多い。
湯川博士は中間子理論のヒントを寝床の中で得たという。しかしその背後には、寝ても覚めてもその一事に凝り憑かれた長い執念の期間があったことを忘れてはなるまい。
~後略
経営の行動指針―土光語録
土光 敏夫 (著), 本郷 孝信 (編集)
産能大出版部; 新訂版 (2009/10/15)
P68
放下、忘筌(ぼうぜん)、喫茶去 [人生]
西山浄土宗 長講堂
住職 稲葉是那さん
1、座右の銘
放下、忘筌(ぼうぜん)、喫茶去
どうでもいいものは捨てっちまえ(放下)、つまらんことは忘れっちまえ(忘筌)、まあ一服しいや(喫茶去)と言える境地に達したいがために、逆にいろいろとあたふたとしている自分を見つめ直す要素としての言葉。
見仏記ガイドブック
みうらじゅん(著), いとうせいこう(著)
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012/10/19)
P92
人生いろいろ [人生]
青年よ大志を持て [人生]
札幌農学校の名師クラーク去るに臨んで子弟に与えたる一語、世に知らざる者なし。
而(しこうし)て多く其の片鱗を伝えて、全(まつた)きを知らず。
Biys,be ambitious not for money or for selfsh aggrandizement of all that a man ought to be.
青年よ大志を持て。金銭や利己的誇負の為ならず。世の人々の名誉と称するその実虚しきことの為ならず。人として当にしかあるべきあらゆることを達成せんとする大望を持つべしと。
かくありてこそ語に瑕疵(かし)なきなり。
知命と立命―人間学講話
安岡 正篤 (著)
プレジデント社 (1991/05))
P193
過去の栄光にすがるな [人生]
この道はただ花が能の命なるを、花の失するをも知らず、もとの名望ばかりを頼まん事、古き為手の、返すがえす誤りなり。
物数をば似せたりとも、花のあるようを知らざらんは、花咲かぬ時の草木を集めて見んがごとし。
世阿弥 (著), 竹本 幹夫 (翻訳)
風姿花伝・三道 現代語訳付き
角川学芸出版 (2009/9/25)
P112